欧米為替見通し:ギリシャ議会とFOMCに要警戒
[14/12/17]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日17日の欧米市場のドル・円は、ユーロ圏と米国のインフレ率、ギリシャ議会、連邦公開市場委員会(FOMC)声明、原油価格の動向に注目する展開となる。
アラブ首長国連邦のマズルーイ・エネルギー相が「原油価格が1バレル=40ドルに下落しても、石油輸出国機構は減産しないという決定を維持し、緊急会合を検討するのは、少なくとも3カ月間状況を見守ってからになる」と述べたことで、原油価格が3カ月程度で40ドルに向けて続落する可能性が高まっており、低インフレ率、ディスインフレ懸念を警戒する展開となりつつある。
ギリシャ議会で次期大統領選出が出来なければ、解散総選挙となり、財政緊縮に反対している急進左派連合の躍進が懸念されることで、ギリシャ金融危機の再燃懸念、リスク回避の円買い圧力が高まることになる。
イエレンFRB議長が重要な金融政策の変更を説明できる記者会見は、3月、6月、9月、12月に予定されていることで、今回の次は、来年の3月となる。
連邦公開市場委員会(FOMC)では、異例な低金利の継続期間である「相当な期間」という時間軸が削除され、利上げまで「忍耐強く」経済指標を見極める、という文言に変更されると予想されている。
イエレンFRB議長が注視している9つの雇用関連指標「イエレン・ダッシュボード」では、3つしかリセッション(景気後退)前の水準を回復していないにも関わらず、重視している金融政策の「最適コントロール」では、今月が利上げに最適なタイミングと示唆されている。
「相当な期間」が削除された場合、クリスマス前のニューヨーク株式市場の売り材料となり、リスク回避の円買い要因となる。
「相当な期間」が維持された場合、ドル売り要因となることで、クリスマス前の円売り持ちポジションの手仕舞いで円買いに拍車がかかることになる。
【今日の欧米市場の予定】
18:30 英国中央銀行MPCが議事録公表(12月開催分)
19:00 ユーロ圏・11月消費者物価指数改定値(前年比予想:+0.3%)
21:00 米・先週分MBA住宅ローン申請指数(前回:+7.3%)
22:30 米・11月消費者物価コア指数(前年比予想:+1.8%、10月:+1.8%)
22:30 米・7-9月期経常収支(予想:-975億ドル、4-6月期:-985億ドル)
04:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表、経済予測を公表
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