欧米為替見通し:プーチン露大統領の「辛抱強さ」を見極める展開
[14/12/18]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日18日の欧米市場のドル・円は、米国の12月の雇用統計の調査対象週の新規失業保険申請件数とプーチン露大統領の演説を見極める展開となる。
ドル・円のテクニカル分析では、調整A波動で、フィボナッチ・リトレースメント38.2%押しの115円57銭まで下落した後、B波動による反発局面にあると想定されることで、C波動による半値押し113円53銭付近までの押しを警戒することになる。時期的にも、海外勢によるクリスマス休暇に向けての円売り持ちポジションの手仕舞いに警戒することになる。
本日は、ウクライナ情勢を巡る欧州連合首脳会議、そして欧米の経済制裁によりロシアルーブルと原油の下落に悩まされているプーチン露大統領の演説で、「辛抱強さ」の限界を見極めることになる。
イエレンFRB議長は、米国の雇用・物価情勢、経済指標などを「辛抱強く」見極めながら、来年の1月と3月の2回のFOMCの後に、利上げを開始する可能性を示唆した。
重要な金融政策の変更を説明できる記者会見は、3月、6月、9月、12月に予定されていることで、2015年6月16-17日のFOMCでの利上げ開始の可能性が高まっている。
イエレンFRB議長は、今年3月のFOMC後の記者会見で、量的緩和を終えて「相当な期間」、約6ヶ月後に利上げを開始すると口走ったが、やはり、本音だったことになる。
グリーンスパン第13代FRB議長は、「相当な期間」を削除し、「辛抱強く」に変更してから5ヵ月後に利上げした。
イエレン第15代FRB議長も、「相当な期間」を削除し、「辛抱強く」に変更してから、6ヵ月後に利上げするのかもしれない。
【今日の欧米市場の予定】
18:00 独・12月IFO現況指数(予想:110.4、11月:110.0)
18:30 英・11月小売売上高(予想:+0.4%、10月:+0.8%)
22:30 米・新規失業保険申請件数(予想:29.5万件、前回:29.4万件)
24:00 米・12月フィラデルフィア連銀景況指数(予想:26.0、11月:40.8)
24:00 米・11月景気先行指数(前月比予想:+0.5%、10月:+0.9%)
欧州連合(EU)首脳会議(19日まで)
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