今日の為替市場ポイント:日経平均株価の動向に注目へ
[14/12/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
昨日25日のドル・円相場は、東京市場では120円51銭から120円01銭まで軟調推移。欧米市場では120円20銭まで反発し、120円10銭で取引を終えた。
本日26日のドル・円は主に120円台前半で推移か。120円以下には短期筋などのドル買い興味が残されている。日経平均株価が上昇した場合、ドル・円は底堅い動きを見せる可能性がある。
日本銀行の黒田総裁は25日に都内で講演を行い、講演に出席した企業経営者に対して、「収益を使っていくことが日本経済や自社のメリットになる」との見方を伝えた。「収益を使う」とは、賃金の引き上げや企業投資の拡大を意味している。2%の物価目標について、黒田総裁は「実現すれば内外価格差に基づく円高リスクが小さくなる」と述べた。
黒田総裁が賃金動向に強い関心を持っていることは否定できない。日銀による追加緩和によってインフレ率を2%レベルに上昇させることは想像以上に困難であるとの見方が広がっている。円安進行は物価上昇につながる要因だが、エネルギー価格の低下によって、消費増税の影響を除いたインフレ率は1%を下回っている。
市場参加者の間では、ドル高・円安の基調は2015年も継続するとの見方が多いようだが、円安が日本経済にとって好都合であるとは言い切れない。一部の市場関係者は、賃金の上昇が抑制されている状況で円安が進行することを日銀は歓迎していないと指摘している。
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