欧米為替見通し:ギリシャ議会での第3回大統領選出投票に要警戒
[14/12/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日29日の欧米市場のドル・円は、ギリシャ議会での第3回大統領選出投票に注目する展開となる。
ディマス元欧州委員が次期大統領に選出された場合、リスク要因がひとつ無くなることで、円売り材料となり、選出されなかった場合、来月解散、総選挙となり、ギリシャ金融危機が再燃する警戒感が高まることで、リスク回避の円買い材料となる。
ギリシャ議会は、本日日本時間午後7時に、第3回目の大統領選出投票を実施する。サマラス首相が推すディマス元欧州委員の大統領選出には定数300議席の内180票が必要であり、180票に満たなければ、来月、解散、総選挙が実施される。
解散・総選挙になれば、緊縮財政に反対する急進左派連合の躍進が予想されており、ギリシャ金融危機が再燃する可能性が高まることになる。
サマラス首相は、議員に対して債権者との交渉を妨げないよう要請し、来年末の総選挙実施を提案した。世論調査によると、ギリシャ国民は、来年1月の早期総選挙を望んでいない。
・第1回投票:160票(連立与党:155議席+無所属5議席)
・第2回投票:168票(連立与党:155議席+無所属13議席)
第3回では、連立与党155議席と無所属24議席で179票なので、選出条件である180票には、野党からの造反者1名が必要となる。
【ギリシャ議会(300議席)】
■連立与党(155議席)
・新民主主義党:127議席
・全ギリシャ社会主義運動:28議席
■野党(121議席)
・急進左翼進歩連合:71議席
・独立ギリシャ人:12議席
・黄金の夜明け:16議席
・民主主義左派党:10議席
・ギリシャ共産党:12議席
■無所属系:24議席
【今日の欧米市場の予定】
19:00 ギリシャ議会で大統領選出のための第3回投票実施予定
21:30 ブラジル・11月純債務対GDP比(予想:36.1%、10月:36.1%)
24:30 米・12月ダラス連銀製造業活動指数(予想:9.0、11月:10.5)
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