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欧米為替見通し:北のロシアと南のギリシャの金融危機リスク

注目トピックス 市況・概況

本日30日の欧米市場のドル・円は、ロシアのリセッション(景気後退)懸念、ギリシャの政局混迷への警戒感から上げ渋る展開が予想される。

ギリシャ議会は、解散総選挙となり、2015年1月25日に投開票が予定されている。世論調査では、ギリシャ金融支援の前提条件の、緊縮・経済改革措置に反対している野党第一党の急進左派連合が、耐乏生活からの脱却を望んでいる国民の支持を集めており、サマラス・ギリシャ首相率いる与党第一党の新民主主義党をリードしている。

欧州中央銀行(ECB)は、ギリシャに対する金融支援の一環として、ギリシャ資産を適格担保として受け入れられるようにした特例措置を設けているが、反緊縮財政を標榜する急進左派連合が政権を獲得した場合、撤廃する可能性が高まることになる。

来年の最初の欧州中央銀行定例理事会は、1月22日に開催されるが、1月25日のギリシャ議会の総選挙の投開票を控えて、現状の金融政策の維持が予想される。

ギリシャ議会の総選挙で、反緊縮財政を標榜する急進左派連合が政権を獲得した場合、2月末に、「トロイカ」によるギリシャ向け救済プログラム(2400億ユーロ)の期限を迎えるため、緊縮・経済改革措置の緩和に向けた協議の成り行きが市場に影を落とすことになる。

2015年初の欧州の金融機関は、北のロシアのデフォルト(債務不履行)懸念と南のギリシャのヘア・カット(元本削減)懸念の狭間で、金融危機の悪夢の再燃に怯えることになる。

【今日の欧米市場の予定】

18:00 ユーロ圏・11月マネーサプライ(前年比予想:+2.6%、10月:+2.5%)
21:00 南ア・11月貿易収支(予想:-52億ランド、10月:-213億ランド)
23:00 米・10月S&P/ケース・シラー住宅価格指数(前年比予想:+4.40%、9月:+4.0%)
24:00 米・12月消費者信頼感指数(予想:93.9、11月:88.7)



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