欧米為替見通し:FOMC声明とギリシャ反緊縮政権への警戒感
[15/01/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日28日の欧米市場のドル・円は、ギリシャ情勢やウクライナ情勢、そして連邦公開市場委員会(FOMC)声明を見極める展開となる。
連邦公開市場委員会(FOMC)では、イエレンFRB議長の記者会見や参加者の経済予測の発表が無いことで、現状の金融政策の維持が予想されている。
懸念材料としては、6月の利上げを予想しているウォール・ストリート・ジャーナル紙のFEDウォッチャー、ヒルゼンラス記者が、ドル高に対する警戒感を示していることで、FOMC声明で言及された場合は、ドル売り要因となる。
ヒルゼンラス記者のドル高懸念は、米国連邦準備理事会(FRB)のインフレ目標2.0%の妨げとなること、米国の輸出産業への悪影響から景況感にマイナス要因となること、米国の資産市場のバブル懸念を高めること、などが背景にある。
ギリシャの反緊縮政権は、2月末のギリシャ救援プログラムの期限に向けて、トロイカ(欧州連合EU・国際通貨基金IMF・欧州中央銀行ECB)に対して、緊縮財政措置の緩和、そして、債務減免の要請を行っていく。ギリシャの債務減免が認められた場合、ドイツなど債権国の反発を招き、スペインなど債務国の債務減免要請圧力が強まり、欧州連合に対する信頼感が低下する。
ファロファキス・ギリシャ新財務相は、ギリシャはユーロ圏に留まりながら、デフォルト(債務不履行)すべきだという持論を展開してきた。そして、「ギリシャは、ユーロに参加すべきではなかったが、入ってしまった以上、離脱は崖から落ちるようなものだ。いつでもチェックアウトできるが、決してホテルから去ることは出来ない『ホテル・カリフォルニア』がギリシャの立場を表している」と述べている。ギリシャの新財務相は、ホテル・ユーロにチェックインした後、宿泊代金を所持していないため、自己破産を主張する人物であるらしい。
【今日の欧米市場の予定】
21:00 米・先週分MBA住宅ローン申請指数(前回:+14.2%)
03:00 米財務省2年債入札(260億ドル)
04:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表
05:00 NZ準備銀行政策金利発表(3.50%に据え置き予想)
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