9日の米国市場ダイジェスト:ダウは95ドル安、ギリシャ首相の演説を嫌気
[15/02/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
■NY株式:ダウは95ドル安、ギリシャ首相の演説を嫌気
NYダウ ナスダック
終値 :17729.21 終値 :4726.01
前日比:-95.08 前日比:-18.39
始値 :17821.49 始値 :4723.73
高値 :17821.49 高値 :4749.47
安値 :17685.32 安値 :4719.61
9日の米国株式相場は下落。ダウ平均は95.08ドル安の17729.21、ナスダックは18.39ポイント安の4726.01で取引を終了した。ギリシャ首相が議会演説において財政緊縮策破棄に向けた基本戦略を示した。欧州連合との対決姿勢を強めたことから欧州債務問題への懸念が強まり、欧州株が全面安となったことが嫌気され、終日軟調推移となった。1月中国貿易統計が市場予想を下回ったことも下落要因となった。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器やメディアが上昇する一方、ヘルスケア機器・サービスや半導体・半導体製造装置が下落した。
非鉄のアルコア(AA)はJPモルガンによる投資判断引き下げを受けて下落。ファストフード最大手のマクドナルド(MCD)は、1月の世界既存店売上高が市場予想を下回り、売られた。アパレルのアバクロンビー&フィッチ(ANF)は一部アナリストによる目標株価引き下げを受けて軟調推移となった。一方で、玩具メーカーのハズブロ(HAS)は決算内容が市場予想を上回り、上昇。半導体のクアルコム(QCOM)は中国政府から独禁法違反の調査を受けていたが、約10億ドルの支払いで和解間近との報道を受け上昇。
NY原油先物相場は1バレル52ドル台で推移した。石油輸出国機構(OPEC)は米国の生産鈍化により、OPEC産原油の需要が増加するとの見通しを示した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドル・円は118円50銭、ギリシャのユーロ離脱懸念などによるリスク回避の円買い
ドル・円は118円78銭から118円33銭まで下落し118円50銭で引けた。ツィプラス・ギリシャ新首相が緊縮策を緩和し国際救済策の延長を除外する計画を提示したため、ギリシャの債務不履行、ユーロ離脱懸念を受けたリスク回避の円買いが再燃した。
ユーロ・ドルは、1.1270ドルから1.1355ドルへ上昇し1.1325ドルで引けた。イタリアのパドアン経済・財務相が「ユーロ圏財務相会合でギリシャのつなぎ融資に関して協議する可能性」を指摘したことが好感されいったんユーロ売りが後退。また、米雇用指標を受けた債券利回りの低下に伴うドル売りが優勢となった。ユーロ・円は、133円68銭から134円66銭まで上昇した。ポンド・ドルは、1.5202ドルから1.5244ドルへ上昇。ドル・スイスは、0.9261フランから0.9197フランへ下落した。
[経済指標]
米・1月労働市場情勢指数:4.9(12月:7.3←6.1)
■NY原油:続伸で52.86ドル、OPEC産原油の需要見通し上方修正で買い先行
NY原油は続伸(NYMEX原油3月限終値:52.86 ↑1.17)。52.34ドルから53.99ドルまで上昇した。石油輸出国機構(OPEC)の2月月報で、2015年のOPEC産原油への需要見通しが上方修正される一方、非OPEC生産見通しが国際石油大手の投資削減表明を受けて下方修正されたことから、供給過剰感が緩和されるとの見方から買いが先行した。
また、一部米エネルギー情報会社が、原油先物の受け渡し拠点オクラホマ州クッシングの在庫について、先週分の増加幅は縮小と予想をしているとされ、買いの一因になったとの見方も。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 16.35ドル -0.14ドル(-0.85%)
モルガン・スタンレー(MS) 35.63ドル -0.16ドル(-0.45%)
ゴールドマン・サックス(GS)182.22ドル -1.21ドル(-0.66%)
インテル(INTC) 32.93ドル -0.36ドル(-1.10%)
アップル(AAPL) 119.72ドル +0.79ドル(+0.66%)
グーグル(GOOG) 527.83ドル -3.17ドル(-0.60%)
フェイスブック(FB) 74.44ドル -0.03ドル(-0.04%)
キャタピラー(CAT) 84.67ドル +1.46ドル(+1.75%)
アルコア(AA) 15.65ドル -0.9ドル(-5.55%)
ウォルマート(WMT) 85.91ドル -1.42ドル(-1.63%)
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