後場に注目すべき3つのポイント〜メガバンクの強さが引き続き安心感につながる
[15/02/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
19日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・いったん達成感も相対的に出遅れているセクターや銘柄への物色継続
・ドル・円は118円55銭付近、ギリシャ融資延長申請への警戒感が重し
・メガバンクの強さが引き続き安心感につながる、ソニー<6758>は昨年来高値を更新
■いったん達成感も相対的に出遅れているセクターや銘柄への物色継続
日経平均は続伸。84.56円高の18283.73円(出来高概算13億4000万株)で前場の取引を終えた。昨年来高値を更新して始まると、その後も上げ幅を広げており、一時18322.50円と、2007年高値を突破し、2000年5月以来の水準を回復している。
売買代金上位では、メガバンク3行が引き続き強い動きに。ソニー<6758>、トヨタ自<7203>、ラオックス<8202>、OLC<4661>、ミクシィ<2121>などが堅調。一方で、ソフトバンク<9984>、日立<6501>、JAL<9201>、富士重<7270>が冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が全体の6割を占めている。
日経平均は2007年高値を突破したことで、いったんは達成感が意識されやすいところ。また、為替市場では円高に振れてきていることも、利益確定に向かわせやすいであろう。もっとも、ピーク感が高まっている需給状況ではないため、物色意欲は強い。利益確定を進める一方で、相対的に出遅れているセクターや銘柄、足元で調整が続いていた銘柄などには水準訂正を狙った資金が集中しやすいと考えられる。自動車などの輸出関連などについても、ポジションを圧縮するというよりは、セクター内でのリバランスが出やすいだろう。
また、カジノ関連が久しぶりに動意をみせているが、報道内容として目新しさはない。それでも強い値動きをみせていることから、個人主体の需給環境は相当良好であることが窺える。そのほか、資産運用大手ブラックロックが17日発表した新たな調査によると、大口投資家は現在、債券利回りが低水準にとどまるとの見通しから、「実物」資産に資金を振り向けることで投資収益を改善させようとしていると伝えている。含み資産関連などへの感心も高まりそうである。
■ドル・円は118円55銭付近、ギリシャ融資延長申請への警戒感が重し
ドル・円は弱含みとなり、118円81銭から118円43銭まで軟調推移。ドル・円は、ハト派的な1月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録やギリシャ融資延長申請への警戒感から上げ渋る展開。ユーロ・ドルは、1.1399ドルから1.1424ドルで推移。ギリシャ融資延長申請への警戒感から上げ渋る展開。ユーロ・円は、135円36銭から135円45銭で推移。
【経済指標】
日・1月貿易収支:-1兆1775億円(予想:-1兆6813億円、12月:-6652億円)
日・先週分対内株式投資:1139億円の流入超、対外債券投資:4352億円の流出超、対債券投資:7147億円の流入超
NZ・10-12月期生産者物価指数(産出):前期比-0.1%(7-9月期:前期比-1.1%)
12時21分時点のドル・円は118円55銭、ユーロ・円は135円40銭、ポンド・円は183円21銭、豪ドル・円は92円93銭で推移している。
■後場のチェック銘柄
・日経平均は上げ渋る、第1次安倍政権時代の高値(18300.39円)突破で達成感も
・メガバンクの強さが引き続き安心感につながる、ソニー<6758>は昨年来高値を更新
・マザーズ指数は上げ幅をやや拡大、中小型にも見直しの動き
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
13:30 全産業活動指数(12月)
14:00 日本銀行、金融経済月報(2月)
14:00 鉄鋼生産(1月)
14:00 民生用電子機器国内出荷(1月)
14:30 百貨店売上高(全国・東京地区1月)
15:00 平野信行全国銀行協会会長が定例会見
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