日本株見通し:連日の年初来高値を意識、メガバンクに割安感
[15/02/20]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
20日の東京市場は買い先行後、こう着感の強い相場展開になりそうである。19日の米国市場はまちまちの展開。予想を下回る経済指標が嫌気されたほか、20日のユーロ圏財務相会合の結果を見極めたいとの思惑から手控えムードとなっている。また、NY原油先物相場が下落し、エネルギー関連銘柄を中心に売りが広がったことも重しとなった。ただし、シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円高の18365円だった。これにサヤ寄せする格好から買いが先行する展開になりそうだ。
シカゴ先物にサヤ寄せすることで、日経平均は連日で昨年来高値を更新することになる。物色の流れとしてはメガバンクなど銀行を中心とした金融セクターや内需銘柄への資金流入が継続するかが注目される。業種別指数では連日で銀行が上昇率トップとなっている。それでも三菱UFJ<8306>のPBRは0.80倍、三井住友<8316>は0.80倍、みずほ<8411>は0.75倍である。相対的な出遅れ感のほか、割安感も意識されやすく、引き続き強い動きをみせてくるようだと、相場全体の先高期待につながりそうである。
一方で、厚労省は、公的年金の積立金を運用している独立行政法人が運用リスクを適切に管理するため大幅な機構改革を行う法案について、今国会の会期内に成立させるのは難しいとして、提出を見送る方向で調整に入ったとNHKが報じている。GPIF改革への思惑が後退する格好になるようだと、上値追いには慎重になりやすく、利益確定の動きも強まりやすいところである。
とはいえ、日経平均は2000年5月以来の水準を回復し、節目2万円へのトレンドが意識されてくる。過熱感を警戒しつつも物色意欲は旺盛であるため、相対的に出遅れている銘柄への水準訂正を狙った動きに向かいやすいだろう。昨日は含み資産関連の一角が動意をみせていたが、資産運用大手ブラックロックが17日発表した新たな調査によると、大口投資家は現在、株式や債券といった従来の投資商品ではなく、オフィスビルから橋、農地に至るまでのあらゆる実物資産に対し投資意欲を拡大させていると報じていた。材料系の含み資産株への物色が持続するかが注目されるところである。
その他、調整が続いていたミクシィ<2121>、コロプラ<3668>などがリバウンドをみせてきている。こちらも物色が続くようだと、年初以降、低迷していた銘柄等が見直されやすい。
<TN>