後場に注目すべき3つのポイント〜出遅れ物色でマザーズ指数が堅調
[15/02/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
27日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・年金観測も週末要因で中小型株などへ短期シフトか
・ドル・円は119円23銭付近、一部輸出企業のドル売りで伸び悩む
・マザーズ指数が堅調に推移、中小型株の一角には出遅れ意識の物色が向かう
■年金観測も週末要因で中小型株などへ短期シフトか
日経平均は小幅に続伸。13.47円高の18799.26円(出来高概算12億7000万株)で前場の取引を終えている。26日の米国市場は原油先物相場の急落が嫌気される一方で、ハイテク企業のM&Aやアップルの上昇などが材料視された。シカゴ日経225先物は大阪比70円高の18870円となり、これにサヤ寄せする格好に。
しかし、先高期待から押し目買い意欲が強いものの、高値警戒感も根強く、週末要因から上値追いも慎重。また、円安推移をみせていた円相場が次第に円高に振れてきていることも、利食いに向かわせる格好に。東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり数が拮抗しており、若干値下がり数が上回っている。売買代金上位では、三井住友<8316>、ソニー<6758>、村田製<6981>、ファーストリテ<9983>が堅調。一方で、三菱UFJ<8306>、トヨタ自<7203>、ソフトバンク<9984>が下げに転じている。セクターでは、その他金融、サービス、その他製品、食料品が上昇。半面、原油安を受けて鉱業が下落しているほか、不動産、鉄鋼、海運などが冴えない。
日経平均は小動きで推移している。高値警戒から利食いの動きが見られているものの、押し目らしい押し目をみせていないため、参加しづらい状況であろう。また、このところは年金資金と見られる買いによって後場に強い動きをみせる傾向がある。そのため、売り方も仕掛けづらい需給状況のようだ。
トヨタ自<7203>、三菱UFJ<8306>、ソフトバンク<9984>がマイナス圏で推移しているが、ピーク感というよりは、リバウンド局面での一服といったところであろう。週末要因もあるため、押し目拾いのスタンスといったところか。円相場はやや円高に振れて推移しているほか、日経平均も高値もち合いとなれば、仕手系色の強い低位株や、マザーズ、ジャスダックなど新興市場での中小型株での短期的な値幅取りが中心になりそうだ。
■ドル・円は119円23銭付近、一部輸出企業のドル売りで伸び悩む
ドル・円は119円23銭付近で推移。顧客筋のドル需要は一巡したが、一部輸出企業のドル売りが散見されており、ドル・円は伸び悩んでいる。日経平均株価は小幅高となっているが、この程度の株高は想定の範囲内であり、ドル・円の取引では材料視されていないもよう。なお、119円付近のドル買いオーダーについては、ドル相場を大きく押し上げるような影響力はないとみられているようだ。
■今後のポイント
・119円付近に個人勢のドル買い興味
・一部輸出企業のドル売りでドルはやや伸び悩む
12時21分時点のドル・円は119円23銭、ユーロ・円は133円70銭、ポンド・円は184円10銭、豪ドル・円は92円96銭で推移している。
■後場のチェック銘柄
・日経平均は連日の昨年来高値更新も、週末・月末要因などで上げ渋る展開
・マザーズ指数が堅調に推移、中小型株の一角には出遅れ意識の物色が向かう
・日経平均は様子見へ、後場も中小型株の出遅れに関心シフトの可能性
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
13:30 石油統計(1月)
14:00 住宅着工件数(1月)
14:00 建設工事受注額(1月)
<KO>