欧米為替見通し:グリグジットとグリグジデント
[15/03/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日19日の欧米市場のドル・円は、米国3月の雇用統計の調査対象週の新規失業保険申請件数や欧州連合(EU)首脳会議でのギリシャ債務に関する協議を見極める展開となる。
ドル・円のテクニカル分析では、ダブルトップ(121円86銭・122円04銭)により反落する可能性が高まりつつあり、需給分析では、本邦機関投資家による3月期末決算に向けたリパトリ(外貨建て資産売却・円買い)で円買い圧力が強まる可能性が高まりつつある。
米国3月の雇用統計の調査対象週の新規失業保険申請件数が予想通りに前週から増加していた場合、米国3月の雇用統計への警戒感が高まることになる。
本日から開催される欧州連合(EU)首脳会議では、ツィプラス・ギリシャ首相は、メルケル独首相、オランド仏大統領、ユンケル欧州委員長との会談を要請している。
ギリシャ政府は、20日の債務返済などで3月中に資金が枯渇することが警戒されており、救済プログラムの残金72億ユーロの融資実行を要請している。
しかし、国際支援団は、ギリシャの経済改革リストの検証が終わるまでは融資の実行は出来ない、と拒絶しており、ダイセルブルーム・ユーログループ議長は、資本規制を提案している。
ギリシャに関する最悪のシナリオとしては、ユーロ圏からきちんとした計画に沿って離脱する「グリグジット」(Grexit :Greece exit)が警戒されているが、偶発的(アクシデント)な離脱となる「グリグジデント」(Grexident:Greece exit by accident)の可能性も警戒され始めている。
【今日の欧米市場の予定】
17:30 スイス中央銀行が政策金利発表(主要政策金利は現状維持の予想)
21:30 米・10-12月期経常収支(予想:-1041億ドル、7-9月期:-1003億ドル)
21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:29.3万件、前回:28.9万件)
23:00 米・3月フィラデルフィア連銀景況指数(予想:7.0、2月:5.2)
23:00 米・2月景気先行指数(前月比予想:+0.2%、1月:+0.2%)
23:00 タルーロ米FRB理事証言(上院銀行委公聴会)
欧州連合(EU)首脳会議(20日まで)
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