欧米為替見通し:バルファキス・ギリシャ財務相のチキンゲーム
[15/03/20]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日20日の欧米市場のドル・円は、欧州連合首脳会議でのギリシャ債務に関する協議を見極める展開となる。
昨日から開催されている欧州連合(EU)首脳会議では、ギリシャ政府に対して、より具体的で完全な構造改革計画リストの提出が求められた。
ギリシャの高級住宅街の住人バルファキス・ギリシャ財務相は、ギリシャ国民には質素な生活を求め、ドイツ国民には戦時賠償と追加支援を求めているが、ゲーム理論の専門家であることで、ギリシャと国際支援団のチキンゲームの勝算があるのかもしれない。
国際支援団は、先日、ギリシャ政府が提出した改革計画を精査してきたが、完全なものではない、とのことで、より具体的な計画リストの提出を求めた。ギリシャの予算案から推察すれば、3月末の時点で35億ユーロの資金不足となることで、ツィプラス・ギリシャ首相は、第2次救援プログラムの残金72億ユーロの融資実行を求めている。
欧州連合にとって望ましいシナリオは、ギリシャ政府が来週以降に提出する改革計画が承認され、第2次救援プログラムの72億ユーロの融資が実行され、ギリシャのデフォルト(債務不履行)が回避され、第3次救援プログラムが策定されることになる。
最悪のシナリオは、改革計画が承認されず、ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥り、ユーロ圏から離脱する可能性が高まる場合となる。
ツィプラス・ギリシャ首相は、来月プーチン露大統領と会談する予定となっており、独自のプランBを模索しているのかもしれない。
【今日の欧米市場の予定】
18:00 ユーロ圏・1月経常収支(12月:+292億ユーロ)
21:30 加・2月消費者物価指数(前年比予想:+1.0%、1月:+1.0%)
21:30 加・1月小売売上高(前月比予想:-0.8%、12月:-2.0%)
23:20 ロックハート米アトランタ連銀総裁講演
24:30 エバンズ米シカゴ連銀総裁がパネル討論参加
欧州連合(EU)首脳会議(最終日)
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