欧米為替見通し:メルケル独首相とツィプラス・ギリシャ首相の会談に注目
[15/03/23]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
本日23日の欧米市場のドル・円は、メルケル独首相とツィプラス・ギリシャ首相の会談、3名の米国連邦準備理事会(FRB)高官の発言に注目することになる。
メルケル独首相とツィプラス・ギリシャ首相は、先週の欧州連合首脳会議に続き、ベルリンでの初めての会談を行う。
ツィプラス・ギリシャ首相は、メルケル独首相に対して、第2次世界大戦の戦時賠償1600億ユーロを請求しており、欧州連合から短期的な支援が受けられなければ、今後数週間に控える債務返済の義務をギリシャが果たすことは不可能と警告している。
独 誌デル・シュピーゲルの3月21日号の表紙は、1940年にドイツ軍がギリシャを占領し、アクロポリスの前で7名のドイツ軍将校達が写っている写真にメルケル独首相が貼り付けられたものになっている。
ギリシャ政府は、数日中に具体的な改革の完全リストを提示することになっており、改革リストを提出すれば、ユーロ圏財務相会合が緊急会合を開催し、支援供与を議論することになる。
ギリシャ政府は、予算案からの推定では、3月末に35億ユーロの資金不足となる模様だが、改革リストが承認された場合、救援プログラムの残金72億ユーロの融資実行が期待できることになる。
承認されなかった場合、ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念が高まることになり、来月予定されているツィプラス・ギリシャ首相とプーチン・ロシア大統領の会談への警戒感が高まることになる。
先週は、連邦公開市場委員会(FOMC)声明、イエレンFRB議長、ロックハート米アトランタ地区連銀総裁、エバンズ米シカゴ地区連銀総裁が、ドル高への警戒感を示した。
本日講演が予定されているフィッシャーFRB副議長は、ドル高は米国の良好な経済力を反映していると述べており、ドル高を容認している。
メスター米クリーブランド連銀総裁「(最近の発言)ドル高は米国の輸出を圧迫」とウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁「(最近の発言)ドル高はインフレ押し下げ要因」によるドル高に対する発言に警戒することになる。
【今日の欧米市場の予定】
17:15 メスター米クリーブランド連銀総裁講演(パリ)
21:30 米・2月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.10、1月:0.13)
23:00 米・2月中古住宅販売件数(予想:494万戸、1月:482万戸)
23:00 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁講演
24:00 ユーロ圏・3月消費者信頼感指数(予想:-5.9、2月:-6.7)
24:30 フィッシャー米FRB副議長講演
メルケル独首相とツィプラス・ギリシャ首相が会談(ベルリン)
<KO>