資産運用でもできる「固定費」の削減とは?(小林あや)
[15/04/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
フィスコアナリスト、小林あやによる「ゼロからはじめる資産運用の基礎知識」-5
シリーズ第5回目のテーマは、「固定費」の削減です。固定費とは、必ず継続して発生する費用のこと。現在私は、上場企業の調査レポートを作成する業務に携わっていますが、アナリストの視点から見て「固定費」が多い企業は、あまり良い評価はできません。固定費が多いと、せっかくの収益を圧迫してしまうからです(人件費比率の大きいサービス業や莫大な研究開発費がかかる医薬品メーカーなど、業種によって高めのところもありますが)。この考え方を資産運用にも当てはめてみると、どうでしょう。
というのも、固定費というのは何も企業にだけ発生するわけではありません。私たちの家計にも存在します。家賃や光熱費、通信費、保険料などがそうですね。そして、資産運用にも固定費は存在します。それは「手数料」です。え?手数料って、金融商品の売り買いの時だけじゃないの?という方、「信託報酬」や、「運用管理費用」という言葉を聞いたことはありませんか?投資信託にかかるものですが、これは資産運用における固定費の代表です。
売買のときにかかる手数料はその時だけの発生ですが、信託報酬(=運用管理費用)はその投資信託を保有しているだけで、毎日費用がかかってきます。損失を出していても発生します(!)。費用はかかっていても請求書が届くわけではありませんので意識されにくいのですが、平均でだいたい年1%前半、株式型の投資信託なら年2%かかる商品も普通にあります。今は預金金利だってそんなにつかないのに、よく考えると驚きです。
企業活動と同様、これをできるだけ削減すると、その分収益=運用利益をより多く享受できます。これはやらないと損ですね。さあ、経営者になったつもりでレッツ、トライ!
難しい話ではありません。単純に信託報酬や運用管理費用が高くない投資信託を選べば良いのです。少し骨は折れますが、昔と違って今はインターネットで投資信託の手数料を調べられますし、類似ファンドから手数料の比較ができるサイトもありますので、複数の投資信託をしっかり比較しましょう。投資信託協会が運営する「投信総合検索ライブラリー」というサイトでは、カテゴリー別に信託報酬の昇順降順別に並び替えもできます。
ただし、手数料が安い=必ず儲かるとは限りません。一方、手数料が高い=好成績とも限りません。運用の結果は、あくまで運用力に尽きます。ですから、仮に手数料が高くても、それを支払うだけの運用結果が出ていれば問題はないということにもなりますが、企業の固定費と同様、低いに越したことはないので、ぜひ取り組んでみましょう。
投資信託を購入していないという人は、売買手数料、送金手数料などで考えてみましょう。固定費の削減のメリットは、その効果が将来にわたって継続することです。節約でよく取り上げられる「電気料金の契約アンペアを下げる」というのと、ある意味同じですね。資産運用にも固定費の削減を!
毎月開催中!!セミナー『ゼロから「負けない投資家」を目指すステップアップセミナー:入門編』(@マネースクウェア・ジャパン)より
主な講義内容:●老後を取り巻く環境の変化。もう、他人事ではない資産運用
●色々な金融商品の特徴とリスクをチェック
●賢い投資家への心得3か条
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シリーズ第5回目のテーマは、「固定費」の削減です。固定費とは、必ず継続して発生する費用のこと。現在私は、上場企業の調査レポートを作成する業務に携わっていますが、アナリストの視点から見て「固定費」が多い企業は、あまり良い評価はできません。固定費が多いと、せっかくの収益を圧迫してしまうからです(人件費比率の大きいサービス業や莫大な研究開発費がかかる医薬品メーカーなど、業種によって高めのところもありますが)。この考え方を資産運用にも当てはめてみると、どうでしょう。
というのも、固定費というのは何も企業にだけ発生するわけではありません。私たちの家計にも存在します。家賃や光熱費、通信費、保険料などがそうですね。そして、資産運用にも固定費は存在します。それは「手数料」です。え?手数料って、金融商品の売り買いの時だけじゃないの?という方、「信託報酬」や、「運用管理費用」という言葉を聞いたことはありませんか?投資信託にかかるものですが、これは資産運用における固定費の代表です。
売買のときにかかる手数料はその時だけの発生ですが、信託報酬(=運用管理費用)はその投資信託を保有しているだけで、毎日費用がかかってきます。損失を出していても発生します(!)。費用はかかっていても請求書が届くわけではありませんので意識されにくいのですが、平均でだいたい年1%前半、株式型の投資信託なら年2%かかる商品も普通にあります。今は預金金利だってそんなにつかないのに、よく考えると驚きです。
企業活動と同様、これをできるだけ削減すると、その分収益=運用利益をより多く享受できます。これはやらないと損ですね。さあ、経営者になったつもりでレッツ、トライ!
難しい話ではありません。単純に信託報酬や運用管理費用が高くない投資信託を選べば良いのです。少し骨は折れますが、昔と違って今はインターネットで投資信託の手数料を調べられますし、類似ファンドから手数料の比較ができるサイトもありますので、複数の投資信託をしっかり比較しましょう。投資信託協会が運営する「投信総合検索ライブラリー」というサイトでは、カテゴリー別に信託報酬の昇順降順別に並び替えもできます。
ただし、手数料が安い=必ず儲かるとは限りません。一方、手数料が高い=好成績とも限りません。運用の結果は、あくまで運用力に尽きます。ですから、仮に手数料が高くても、それを支払うだけの運用結果が出ていれば問題はないということにもなりますが、企業の固定費と同様、低いに越したことはないので、ぜひ取り組んでみましょう。
投資信託を購入していないという人は、売買手数料、送金手数料などで考えてみましょう。固定費の削減のメリットは、その効果が将来にわたって継続することです。節約でよく取り上げられる「電気料金の契約アンペアを下げる」というのと、ある意味同じですね。資産運用にも固定費の削減を!
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主な講義内容:●老後を取り巻く環境の変化。もう、他人事ではない資産運用
●色々な金融商品の特徴とリスクをチェック
●賢い投資家への心得3か条
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