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為替週間見通し:日米TPP交渉合意間近との期待感も

注目トピックス 市況・概況

■ドル・円強含み、米早期利上げの思惑残る

4月27日-5月8日週のドル・円は強含み、118円50銭から120円51銭まで堅調に推移した。3月の米貿易赤字は大幅に拡大し、4月米雇用統計は一部予想を下回る結果となり、リスク選好的なドル買いは一服したが、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)での早期利上げへの思惑は残されていること、8日の米国株が強い動きを見せたことでドルは底堅い動きを続ける結果となった。取引レンジは118円50銭-120円51銭。

■ドル・円は強含みか、日米TPP交渉合意間近との期待感も

今週のドル・円はやや強含みか。環太平洋経済連携協定(TPP)の日米交渉が合意間近との期待感が浮上していること、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や民間機関投資家による外貨建て資産の投資増額の期待は高いことから、ドルはやや強含みに推移すると予想される。

円高・ドル安要因としては、日本銀行による追加緩和へ期待が低下していることやギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念が挙げられる。ギリシャの債務協議が難航した場合、リスク回避的な円買い・ドル売りが強まる可能性があるため、ギリシャ政府と国際債権団との協議の行方が注目されそうだ。

【環太平洋経済連携協定(TPP)協議】

環太平洋経済連携協定(TPP)の日米2カ間協議は、米国議会での大統領に通商権限を一任する大統領貿易促進権限(TPA)法案審議の進展を受けて、合意間近との期待感が高まっている。TPPの日米交渉が合意に至った場合、ドル高・円安要因となる。

【米国債入札・償還・利払い】(12-15日)

米国債の入札は、12日(3年債)、13日(10年債)、14日(30年債)と予定されており、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や民間機関投資家による外貨建て資産投資増額を受けて、積極的な応札が予想されており、ドル高・円安要因となる。

15日には米国債の償還・利払いが予定されており、円転ならば円買い圧力が強まるものの、再投資されることが予想されている。

【アジア開発銀行(ADB)の増資観測】

アジア開発銀行(ADB)は、アジアインフラ投資銀行(AIIB)に対抗するため、融資枠の拡大、増資の可能性を打ち出している。増資の場合、最大の出資国である日本からの資金拠出となるため、円売り・ドル買い要因となる。

予想レンジ:118円00銭-123円00銭



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