前場に注目すべき3つのポイント〜利食い優勢もファナック効果による連騰記録更新に期待
[15/06/01]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
1日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:利食い優勢もファナック効果による連騰記録更新に期待
■外資系証券の注文動向:差し引き50万株の買い越し
■前場の注目材料:東証、企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)適用を開始
■利食い優勢もファナック効果による連騰記録更新に期待
今週は米国で雇用統計(予想、非農業部門雇用者数が前月比+22.3万人、失業率は5.4%)の発表が予定されており、それまでに発表される経済指標の結果に振らされる可能性がある。また、ギリシャ問題に対しても影響を受けやすいだろう。5日の国際通貨基金(IMF)への融資返済期日が債権国との支援合意の期限として位置付けられていることもあり、協議の進展ペースに対する警戒感など、ギリシャ懸念を背景とした欧州市場の動向などが重石になりそうだ。
しかし、日本株市場は良好な需給状況の中、押し目待ちの買い意欲は強いであろう。投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物株を3週連続で買い越し、先物も4週ぶりに買い越した。先週も海外投資家の買いが日経平均の連騰記録に寄与した可能性がある。
また、企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)が導入される。これは政府の成長戦略の一環として位置付けられており、「攻め」の経営判断を後押しする仕組みとして注目される。株主還元策に積極的な動きがみられるなか、株主総会を経て、投資家の期待感が再燃する可能性がある。
5月29日の米国市場は、1-3月期GDP改定値が大幅に下方修正されたことを受け、景気後退懸念から下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の20455円となり、利食いが先行することになろう。一方で、ファナック<6954>は金庫株3356万株を6月10日付で消却すると発表。発行済み株式数の14%で、金額は約9200億円。株主還元の一環として評価されやすく、日経平均の下支えになりそうだ。日経平均は連騰記録を伸ばすような展開ともなれば、先高期待は一段と強まることになる。
■外資系証券の注文動向:差し引き50万株の買い越し
朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り920万株、買い970万株、差し引き50万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
5月25日(月):120万株の買い越し
5月26日(火):70万株の買い越し
5月27日(水):840万株の買い越し
5月28日(木):60万株の売り越し
5月29日(金):60万株の買い越し
■前場の注目材料
・ファナック<6954>、自社株9200億円分を消却
・東証、企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)適用を開始
・中東呼吸器症候群(MERS マーズ)感染者、中国で初確認
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 1-3月期法人企業統計調査
<海外>
・10:00 中国・5月製造業PMI(予想:50.3、4月:50.1)
・10:00 中国・5月非製造業PMI(4月:53.4)
・10:45 中国・5月HSBC製造業PMI改定値(予想:49.2、速報値:49.1)
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