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来週の相場で注目すべき3つのポイント:米小売売上高、メジャーSQ、三重サミット関連

注目トピックス 市況・概況
■株式相場見通し

予想レンジ:上限20650-下限20400円

来週は、5日の米雇用統計の結果を受けた、利上げの時期に対する思惑等が相場の変動要因になりそうである。失業率は前の月より僅かに悪化したが、市場が注目する農業分野以外の就業者数は前月比28万人増と市場予想平均の20万人を大幅に上回って増加した。この結果を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が早ければ9月のFOMC(連邦公開市場委員会)に利上げを開始するとのコンセンサスを維持した格好である。

引き続き、5月労働市場情勢指数(LMCI)など雇用関連の経済指標の結果等を受けて、利上げ開始の時期対する思惑から上下に振れやすいと考えられる。もっとも米国との連動性は薄れており、一方で緩和政策が継続することで、円安・株高のトレンドは継続するとの見方は不変。金融セクターや輸出関連などへの物色が意識されやすいであろう。

米雇用統計が通過したことにより、仕切り直し的な動きに向かう可能性はありそうだ。しかし、日経平均は足元で高値圏でのこう着が続いており、テクニカル的には短期的に調整入りが意識されるところ。シカゴ先物にさや寄せする格好で上昇を見込むが、20400-20650円処のボックスを抜け切れないと、こう着感の強い相場展開が続きやすい。週末には6月の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を迎えるため、手掛けづらさもありそうだ。

物色は個人主体による材料株に向かいやすい。韓国のMERS感染拡大を背景に、感染症対策、訪日旅行客がより増えるとの見方もあり、インバウンド関連に注目。また、16年夏に日本で開催される主要国首脳会議(サミット)を三重県志摩市で開催すると決定したことから、三重関連に注目した。


■為替市場見通し

来週のドル・円は強含みか。米労働市場の改善によって今月16-17日の連邦公開市場委員会(FOMC)を含めた早期利上げへの思惑が台頭しており、リスク選好的なドル買いは継続する可能性がある。

中東やウクライナにおける地政学的リスクの増大、ギリシャの債務問題は投機的なドル買い・円売りを抑制する要因となるが、為替相場が円高に振れる局面では本邦機関投資家による外債投資などに絡んだドル買いが着実に入ることが予想されている。現時点でドル安・円高が急速に進行する可能性は低いとみられる。




■来週の注目スケジュール

6月 8日(月):1-3月GDP改定値、景気ウォッチャー調査、米労働市場情勢指数など
6月 9日(火):工作機械受注、欧1-3月GDP改定値、中消費者物価指数など
6月10日(水):機械受注、企業物価指数、米MBA住宅ローン申請指数など
6月11日(木):法人企業景気予測調査、中鉱工業生産指数、米小売売上高など
6月12日(金):SQ算出、米生産者物価コア指数、ユーロ圏鉱工業生産指数など







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