為替相場に翻弄させられる、まずはSQ通過待ち【クロージング】
[15/06/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
10日の日経平均は続落。49.94円安の20046.36円(出来高概算25億3000万株)で取引を終えた。為替相場に翻弄させられる展開となった。前日の大幅な下げに対する反動から自律反発をみせた。その後、豪中銀総裁の発言を受けた豪ドル売りが、ドル高・円安につながる格好となり、一時1ドル124円60銭辺りまで円安に振れると、日経平均は20264.92円まで上げ幅を拡大させた。
しかし、黒田日銀総裁による「実質実効為替レートで見ると円安になっているのは事実」「実質実効為替レートでここからさらに円安はありそうにない」との発言が伝わると一転、1ドル122円台へ急速に円高に振れるなか、日経平均は2万円割れ寸前まで下げる局面をみせていた。SQ週の水曜日は荒れるといったアノマリー通りの相場展開だった。
日経平均は2万円大台はキープしているが、底打ち感は意識しづらいところ。足元の荒い値動きによって需給状況は悪化傾向にあるため、まずは週末の先物オプション特別清算指数算出日を通過する必要がありそうだ。また、物色の流れをみてもNY原油先物相場の上昇を背景とした資源関連のほか、証券会社によるカバレッジが観測されているバイオや不動産辺りに資金が集中している。材料を手掛かりとした日替わり物色になるようだと、柱が不在の中で次第に調整色が強まってきそうだ。
日経平均は中長期トレンドとしては上昇基調が継続しているが、押し目も狙いづらい状況だろう。
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