前場に注目すべき3つのポイント〜ギリシャ混迷、出遅れている中小型株にシフト
[15/06/30]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
30日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:ギリシャ混迷、出遅れている中小型株にシフト
■外資系証券の注文動向:差し引き780万株の買い越し
■前場の注目材料:ピストンリング3社、高水準の設備投資を継続
■ギリシャ混迷、出遅れている中小型株にシフト
30日の東京市場はこう着感の強い相場展開となり、日経平均は2万円大台の攻防になろう。29日の海外市場は軒並み下落しており、NYダウは350ドル安となった。ギリシャ政府高官は、30日に期限を迎える国際通貨基金(IMF)への債務返済を実行しない方針を明らかにした。ギリシャのデフォルト(債務不履行)やユーロ圏離脱への懸念が強まり、世界株安につながった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円安の20050円だった。
ギリシャ情勢や海外市場の動向を睨みながらの相場展開が続くことになるが、ギリシャ政府が7月5日に実施する、財政緊縮策の賛否を問う国民投票を見極めたいとする手控えムードは強く、不安定な相場展開が続きそうである。
ただし、楽観視するわけではないが、ギリシャ紙トビーマに掲載された世論調査によると、ギリシャがユーロ圏に残留するか否かについて、「残留」は67・8%で、「離脱」の25・2%を大きく上回ったと報じられている。日経平均は前日の今年最大の下げを見せていることもあり、ここから更に一段安というよりは、落ち着きが見られそうである。
物色は外部リスクを避ける狙いから、新興市場の中小型株の一角にシフトしやすいだろう。その中でも、相対的に出遅れている銘柄等を選好する流れになりやすい。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き780万株の買い越し
朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り970万株、買い1750万株、差し引き780万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
6月23日(火):60万株の買い越し
6月24日(水):290万株の買い越し
6月25日(木):90万株の買い越し
6月26日(金):200万株の買い越し
6月29日(月):40万株の売り越し
■前場の注目材料
・ギリシャ世論調査、ユーロ圏残留が7割
・ピストンリング3社、高水準の設備投資を継続
・都知事、医療機器とロボットは成長産業、補助金も
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 閣議後、閣僚会見
<海外>
・ギリシャのIMFへの支払期限、第2次支援終了予定
<SY>