後場に注目すべき3つのポイント〜先物主導での売り仕掛け警戒、材料株はカバー狙い
[15/07/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・先物主導での売り仕掛け警戒、材料株はカバー狙い
・ドル・円は123円92銭付近、明治安田生命保険の米生保買収などを受け一時124円台
・住友化学<4005>の好業績観測報道で、改めて化学大手への好決算期待
■先物主導での売り仕掛け警戒、材料株はカバー狙い
日経平均は下落。141.20円安の20542.75円(出来高概算9億4000万株)で前場の取引を終えている。23日の米国市場は、予想を上振れた経済指標が材料視されるものの、キャタピラーや3Mの下方修正等が嫌気されていた。これを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比100円安の20570円となり、さや寄せする格好となった。
20600円近辺で始まった日経平均は、その後下げ渋りをみせていたが、前場半ば辺りからインデックスに絡んだ売買を中心に下げ幅を広げている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは不動産、石油石炭、サービス、化学などが小じっかり。半面、卸売、非鉄金属、空運、機械、海運、ガラス土石、保険、その他金融などが冴えない。
大阪225先物は20580-20610円辺りでのもち合いから、11時以降、一気に20520-20550円辺りのレンジに切り下げている。TOPIXは0.58%の下落となり、後場は日銀によるETF買入れが期待されやすい。しかし、参加者が限られていることから先物主導の売買に振らされやすく、売り仕掛け的な商いには注意しておきたい。
一方で、短期的な売買が中心であるため、材料系の銘柄などへはショートカバーとみられる商いも入りやすい。資金回転は速く、地合いに押されて値を消す銘柄などへは、買戻しを想定した押し目拾いのスタンスになろう。値動きは荒いが、訪日客の増加を背景に小売を中心としたインバウンド関連への物色は根強い。アメリカ・ハワイで環太平洋経済連携協定(TPP)の首席交渉官会合が開かれることから、自動車部品や食品関連への手掛かり材料になるだろう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は123円92銭付近、明治安田生命保険の米生保買収などを受け一時124円台
ドル・円は123円92銭付近で推移。明治安田生命保険の米生保買収などを受け買われた後、日本株安で売り強まった。
東京市場のドル・円は123円93銭で寄り付いた。仲値にかけてドル買いが強まった。その後、明治安田生命保険は24日、米生保グループのスタンコープ・ファイナンシャル・グループを6246億円で買収する手続きを開始すると発表した。これを受け一段のドル買いが進んだ。
さらに、中国の7月HSBS製造業PMI速報値が+48.2と予想の49.7を下回ったことが嫌気され、豪ドル安・米ドル高に振れ、ドル・円はきょうの高値124円05銭まで上昇した。
12時27分時点のドル・円は123円92銭、ユーロ・円は135円90銭、ポンド・円は192円16銭、豪ドル・円は90円21銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 小瀬正毅)
■後場のチェック銘柄
・ファーストリテ<9983>が日経平均を約36円押し下げ
・米キャタピラーの低調な決算を受け、コマツ<6301>は連れ安
・住友化学<4005>の好業績観測報道で、改めて化学大手への好決算期待
☆後場の注目スケジュール☆
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