後場に注目すべき3つのポイント〜ファナックは短期筋のショートカバーを意識か
[15/07/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
28日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・ファナックは短期筋のショートカバーを意識か
・ドル・円は123円42銭付近、株売り嫌気しややリスク回避の動き
・上海総合指数が一時切り返す、インバウンド関連に関心向かうか
■ファナックは短期筋のショートカバーを意識か
日経平均は大幅に続落。191.47円安の20158.63円(出来高概算10億8000万株)で前場の取引を終えた。中国・上海市場の動向に振らされる相場展開となった。前日の上海株安を受けた世界株安の流れから、幅広い銘柄に売りが先行し、日経平均は20200円を割り込んで始まった。その後はこう着感の強い相場展開となるなか、上海が4%超の下落で始まると、日経平均は一時20070.62円まで下げ幅を拡大させている。前引けにかけては上海の下げ渋りから、日経平均も下げ幅を縮める展開だった。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の7割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに2ケタの下落だが、小型株指数が比較的底堅い。セクターでは水産農林、電力ガスが上昇。一方で、海運、銀行、輸送用機器、化学、不動産、ゴム、証券、電気機器、卸売、鉱業などが冴えない。
大阪225先物は上海の開始直後に20060円まで下押す局面がみられたが、その後は20240円辺りまで下げ幅を縮めてきている。上海が下げ幅を縮めたことで買い戻しが入っているようである。後場は日銀のETF買入れへの期待があるものの、引き続き上海の動向を睨みながらの相場展開になりそうだ。
また、決算を控えているファナック<6954>の動向が注目される。前引け段階では直近の安値を下回り、3月半ば以来の23000円を割り込んでいる。信用倍率は8倍台と取組み妙味はないが、短期的にはショートポジションが積み上がっていると考えられる。上海が切り返すようだと、短期筋のショートカバーを誘う流れにつながる局面も意識しておきたいところだろう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は123円42銭付近、株売り嫌気しややリスク回避の動き
ドル・円は123円42銭付近で推移。上海株の下落を嫌気したややリスク回避の動きとなった。
ドル・円は123円25銭で寄り付いた後、日本株の弱含みを受け売り優勢の展開。また、上海株の続落を受け一段安となり、123円08銭まで下げた。
その後ユーロ売りが強まり、ユーロ・ドルが1.1079ドル付近まで下落すると、ドル・円が急反発。一時123円48銭をつけた。
上海株にらみの展開でややリスク回避的な動きとなるなか、ドル・円はユーロの値動きに振らされた。
12時25分時点のドル・円は123円42銭、ユーロ・円は136円72銭、ポンド・円は192円10銭、豪ドル・円は90円06銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 小瀬正毅)
■後場のチェック銘柄
・日東電<6988>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>が日経平均押し下げ
・上海総合指数が一時切り返す、インバウンド関連に関心向かうか
・日銀のETF買入れ期待
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・12:45 2年国債入札の結果発表
<海外>
・特になし
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