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後場に注目すべき3つのポイント〜決算発表企業へ短期値幅取り狙いの資金が集中

注目トピックス 市況・概況

31日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・決算発表企業へ短期値幅取り狙いの資金が集中
・ドル・円は123円98銭付近、イベント通過で動意薄
・昼休み中に決算が発表された帝人<3401>や海運株に注目


■決算発表企業へ短期値幅取り狙いの資金が集中

日経平均は小幅に続伸。2.46円高の20525.29円(出来高概算12億2000万株)で前場の取引を終えた。前日の大幅な上昇で25日線を上回ってきており、20500円台回復で短期的にはいったん達成感も意識されやすいところ。決算発表がピークを迎えるほか、週末要因もあって、やや利益確定の売りが先行した。指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、ファナック<6954>の下げなども上値の重石に。

一方で、富士フイルム<4901>、デンソー<6902>、武田薬品<4502>、ヤマハ<7951>などが下支えする格好。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が徐々に増えており、全体の過半数を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに上昇。セクターではその他金融、海運、空運、電力ガス、ガラス土石などが堅調。半面、非鉄金属、鉄鋼、証券、サービス、小売などが小安い。

日経平均は20500円を挟んでの狭いレンジ取引が続きそうである。決算発表がピークを迎えるなか、好業績銘柄への物色が中心になりやすいが、一方で見極めムードも強まりやすい。週末要因のほか、明日には中国で政府版の7月製造業PMI、7月非製造業PMIの発表が控えている。上海指数は小安く推移していることもあり、オーバーナイトのポジションは取りづらいところである。

また、好業績銘柄についても、再評価、若しくは織り込み済みとの判断は難しい面はある。そのため、富士フイルム<4901>などの、寄り付き後も堅調な値動きをみせている銘柄に継続的に資金が向かいやすいだろう。昼休み中に帝人<3401>や海運株の決算が発表されている。短期筋の値幅取り狙いの資金が向かいそうだが、見極めも必要であろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は123円98銭付近、イベント通過で動意薄

ドル・円は123円98銭付近で推移。米連邦公開市場委員会(FOMC)などイベントをこなしたことで、様子見ムードが強い。

東京市場午前の取引で、ドル・円は朝方に輸出企業のドル売りがみられ、123円90銭台に値を下げた。その後は、株価をにらみながら、週末の利益確定売りなどポジション調整にとどまった。

ある市場関係者は「FOMCや米国内総生産(GDP)発表など重要イベントをこなし、週末や月末のわりに動意が薄い」と話している。

中国本土株(上海総合指数)は方向感をつかみにくい展開だが、現時点で米9月利上げへの期待がドル買いをサポートしており、リスク回避的な円買いは増えていないようだ。

12時32分時点のドル・円は123円98銭、ユーロ・円は135円70銭、ポンド・円は193円54銭、豪ドル・円は90円52銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 小瀬正毅)


■後場のチェック銘柄

・富士フイルム<4901>、デンソー<6902>が日経平均値上がり寄与度上位
・前日に情報サービスセクターで好決算の発表が目立つ
・昼休み中に決算が発表された帝人<3401>や海運株に注目


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:00 6月住宅着工統計(前年比予想:+3.0%、5月:+5.8%)

<海外>
・15:00 独・6月小売売上高(前月比予想:+0.3%、5月:+0.5%)



<SY>

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