11日の米国市場ダイジェスト:ダウは212ドル安、人民元切り下げを嫌気
[15/08/12]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
■NY株式:ダウは212ドル安、人民元切り下げを嫌気
NYダウ ナスダック
終値 :17402.84 終値 :5036.79
前日比:-212.33 前日比:-65.01
始値 :17593.59 始値 :5069.16
高値 :17593.59 高値 :5089.33
安値 :17352.63 安値 :5013.45
11日の米国株式相場は下落。ダウ平均は212.33ドル安の17402.84、ナスダックは65.01ポイント安の5036.79で取引を終了した。中国人民銀行による実質的な人民元切り下げを受けて、対中輸出の減速懸念が強まり、売りが先行。ハイテク銘柄を中心に対中売上比率の高い企業銘柄が軟調となったほか、NY原油先物相場が4%の下落となったことが嫌気され、終日軟調推移となった。ダウは一時260ドル超の下落となった。セクター別では、不動産や公益事業が上昇する一方でテクノロジー・ハード・機器や自動車・自動車部品が下落した。
中国での人民元に関する報道を受け、対中売上比率の高いマイクロン・テクノロジー(MU)やクアルコム(QCOM)などの半導体メーカーが軒並み下落。中国事業が売上高の約半分を占めるファストフードのヤム・ブランズ(YUM)も軟調推移。携帯端末のアップル(AAPL)は、中国でのiPhone及びその他製品の需要減少が懸念されたほか、一部アナリストによる目標株価引き下げを受け売られた。一方で検索大手のグーグル(GOOGL)は、大幅な組織変更を発表し上昇した。
本日、石油輸出国機構(OPEC)は域内の石油生産量が約3年ぶりの高水準に達したことを明らかにした。世界的な供給過剰が進む中、生産ペースの加速が示されたことで、原油価格はさらに下落する可能性が高い。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:ドル・円は125円13銭、中国人民元切り下げで円安
11日のニューヨーク外為市場で ドル・円は、124円72銭へ弱含んだのち、125円21銭まで上昇して125円13銭で引けた。予想を下振れた米国の4-6月期非農業部門労働生産性速報値でドルが一時軟化。その後、予想を上振れた米国の6月卸売在庫を受けたドル買いや、中国の通貨切り下げが日本経済にも影響を与えるとの懸念から円売りが優勢となった。
ユーロ・ドルは、1.1089ドルまで上昇後、1.1011ドルまで下落して1.1043ドルで引けた。ギリシャと債権団が第3次救済策の条件で合意に達し、ギリシャのデフォルト(債務不履行)、ユーロ離脱懸念が後退したことを受けて、ユーロの買い戻しに拍車がかかった。ユーロ・円は、138円36銭へ上昇後、137円79銭へ反落した。ポンド・ドルは、1.5598ドルから1.5556ドルへ下落。ドル・スイスは、0.9802フランから0.9903フランへ上昇した。ギリシャ救済策の合意を好感し、安全通貨としてのフラン買いが後退した。
■NY原油:反落で43.08ドル、中国の需要後退懸念、OPEC増産基調確認で売り
NY原油は反落(NYMEX原油9月限終値:43.08↓1.88)。43.80ドルから42.69ドルまで下落した。中国人民銀行による人民元切り下げ発表を受けた割高感により、中国からの需要が後退するとの懸念から、原油の売りが優勢になったとの見方。
また、石油輸出国機構(OPEC)が発表した月報で、7月の産油量が引き続き生産目標を上回り、増産基調が確認されたこと。さらに、非OPEC諸国の供給量見通しが前回から引き上げられたことなどから、供給過剰感による売りも強まった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 17.80ドル -0.245ドル(-1.36%)
モルガン・スタンレー(MS) 37.92ドル -1.180ドル(-3.02%)
ゴールドマン・サックス(GS)201.69ドル -4.390ドル(-2.13%)
インテル(INTC) 28.97ドル -0.670ドル(-2.26%)
アップル(AAPL) 113.49ドル -6.230ドル(-5.20%)
グーグル(GOOG) 660.78ドル +27.05ドル(+4.27%)
フェイスブック(FB) 93.62ドル -0.530ドル(-0.56%)
キャタピラー(CAT) 78.06ドル -2.100ドル(-2.62%)
アルコア(AA) 9.49ドル -0.595ドル(-5.90%)
ウォルマート(WMT) 71.93ドル +0.450ドル(+0.63%)
スプリント(S) 3.86ドル +0.015ドル(+0.39%)
<NO>