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来週の相場で注目すべき3つのポイント:米雇用統計、中国製造業PMI、押し目買いの好機

注目トピックス 市況・概況

■株式相場見通し

予想レンジ:上限19500-下限18500円

来週は9月1日に中国製造業PMI(購買担当者景気指数)や4日には8月の米雇用統計(予想は非農業部門雇用者数が21.8万人増、失業率が5.3%)を控えていることから、引き続き中国の動向や米国の利上げ開始時期への思惑等が、相場の変動要因になりそうである。足元の急落によって米国では9月の利上げは無いとの見方が大勢を占めてきている。とは言え、4-6月GDP改定値の上振れ等もあるなか、ベージュブックや、週末の雇用統計が近づくにつれて、慎重姿勢が高まる可能性がありそうだ。

もっとも、先週発表された4-6月GDP改定値を受けた反応を見る限り、9月利上げ再開としても、不透明感の払拭といったアク抜けに向かわせる可能性が高いとみておきたい。中国についてはPMIの発表を控えているものの、抗日戦勝記念日を前に、当局による株価下支えなども意識されやすいところである。楽観視は出来ないものの、一先ず落ち着きをみせてくると見ておきたい。

なお、翌週9月7日の米国市場はレイバーデー(労働者の日)の祝日となる。ここまでは多くの海外投資家は夏季休暇に入っているとみられる。レイバーデー明け後は、改めて利上げ再開時期への思惑等が交錯するほか、日本市場への資金流入も増えてくるだろう。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)までは動きづらいものの、不透明感払拭によるアク抜けを想定するなか、今週が押し目買いの好機になりそうだ。

中国の落ち着きや原油先物相場など商品相場の底入れ機運を背景に、先週後半あたりから動意をみせてきていた、鉄鋼、鉱業、卸売、石油石炭といった資源・エネルギー、素材関連などへの見直しの流れが強まる可能性がありそう。その他、同様にリスク回避の流れから利食い売りに押されていた電子部品などについても、見直しが意識されるほか、翌週には米アップルのイベントが開催される予定であり、押し目拾いの流れが強まる可能性がありそうだ。



■為替市場見通し

来週のドル・円はもみあいか。米利上げ時期は10月以降になるとの観測が広がっており、9月利上げ観測は大きく後退した。年内利上げの可能性は残されており、日米金利差の拡大を期待したドル買いが大幅に縮小することはないと予想されるが、中国経済の不透明感で積極的なドル買いは手控えられる見通し。4日発表予定の8月米雇用統計が予想以上に強い内容でなければ、9月利上げへの期待が再び高まる可能性は低いとみられる。

米連邦準備制度理事会(FRB)が雇用情勢を最重要視していることから、8月雇用統計は9月利上げの有無についての最後の見極め材料となりそうだ。市場予想は+21.8万人程度。非農業部門雇用者数が20万人以上の増加ならば、まずまず良好と言えそうだが、予想通りの数字であれば9月利上げ観測は大きく後退し、ドルは上げ渋るとみられる。ただし、市場予想を大きく上回った場合は9月利上げ期待が高まり、リスク選好的なドル買いが強まる可能性があるので注意したい。



■来週の注目スケジュール

8月31日(月):鉱工業生産指数、建設工事受注額、アクアライン上場など
9月 1日(火):法人企業統計調査、中製造業PMI(政府版)、米ISM製造業景気指数など
9月 2日(水):STUDIOUS、ベステラ上場、米ADP全米雇用報告、米ベージュブックなど
9月 3日(木):ECB政策金利、米貿易収支、米ISM非製造業景気指数など
9月 4日(金):米雇用統計、G20財務相・中央銀行総裁会議など



<TM>

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