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後場に注目すべき3つのポイント〜短期はトレンド追随、中期はイレギュラー価格の修正狙い

注目トピックス 市況・概況

30日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・短期はトレンド追随、中期はイレギュラー価格の修正狙い
・ドル・円は120円63銭付近、金融政策維持でポジション調整の売り観測
・トクヤマ<4043>が上期計画上振れと通期利益の上方修正を発表


■短期はトレンド追随、中期はイレギュラー価格の修正狙い

日経平均は反落。28.11円安の18907.60円(出来高概算9億7000万株)で前場の取引を終えた。29日のNY市場は、7-9月期GDP速報値が4-6月期比で減速したことが嫌気されて下落。しかし、シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の18970円だったこともあり、比較的底堅いスタートとなり、寄り付き直後にはプラス圏を回復する局面もみられた。

しかし、日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとする模様眺めムードのほか、決算発表が第一弾のピークを迎える中、こう着感の強い相場展開に。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が過半数を占めている。規模別指数は大型株指数のみがプラス。セクターでは医薬品、精密機器、空運、サービス、食料品、陸運などがしっかり。一方で、ガラス土石、その他製品、証券、鉄鋼などが冴えない。

日経平均は5日線レベルでのこう着をみせている。昨日の予想上回る鉱工業生産の結果などもあり、日銀の金融政策は現状維持がコンセンサスではある。とはいえ、現状維持となればやはり嫌気売りを誘う可能性がある。一方で、展望リポートでは物価目標達成時期の先送りをするとみられており、12月の緩和期待は根強い。売り一巡後の押し目狙いの流れも意識されやすいだろう。

物色については、決算発表企業に対してピンポイントで資金が集中しやすい。決算で明暗が分かれており、イレギュラー的な価格形成になりやすいだろう。短期的にはトレンド追随となり、その後はイレギュラー価格の修正を狙った中期スタンスになる。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は120円63銭付近、金融政策維持でポジション調整の売り観測

ドル・円は120円63銭付近で推移。日銀の金融政策決定会合で追加金融緩和の先送りを意識した値動き。

ドル・円は前日海外高値121円19銭から値を下げる展開。東京市場では、日銀による追加金融緩和への期待感が後退するなか、失望の円買いを織り込む値動き。足元では120円82銭まで下落している。

ランチタイムの日経平均先物がマイナス圏に転落しているが、日銀決定会合の結果が判明し、金融政策の現状維持が決まるまではリスク選好的なドル買い・円売りは手控えられるとの見方が多い。

ユーロ・ドルは1.0975ドルから1.0998ドル、ユーロ・円は132円72銭から133円07銭で推移した。

なお、日銀は今日の金融政策決定会合で、現行の金融政策を維持することを賛成多数で決定。ドル・円は120円31銭まで下落。ポジション調整的なドル売りが観測されている。

12時26分時点のドル・円は120円63銭、ユーロ・円は132円46銭、ポンド・円は184円85銭、豪ドル・円は85円78銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・日経平均は、塩野義が約20円押し上げ、京セラ<6971>が約30円押し下げ
・トクヤマ<4043>が上期計画上振れと通期利益の上方修正を発表
・JALUX<2729>が通期業績予想の上方修正を発表


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・15:00 経済・物価情勢の展望(展望リポート)公表(日本銀行)
・15:30 黒田日銀総裁が記者会見

<海外>
・特になし



<SY>

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