欧米為替見通し:経済指標や当局者発言を注視、ドルの下落は限定的
[15/11/04]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の海外市場では、ドルは欧米の経済指標や米金融当局者の発言に振らされる展開となりそうだ。12月利上げへの期待が高まっているものの、今日発表される経済指標は下振れが見込まれることから、ドル売りに振れやすい。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)議長が12月利上げに言及する見通しのため、ドルの下げは限定的にとどまるとみる。
4日の欧米取引時間帯では、ユーロ圏・9月生産者物価指数(19時)、ブレイナード米FRB理事講演(19時半)、米・10月ADP雇用統計(22時15分)、米・9月貿易収支(22時半)、米・10月ISM非製造業景況指数(総合)(24時)、イエレン米FRB議長が下院金融委員会で証言(銀行規制・監督)(同)と、主要な経済指標や当局者発言が目白押し。ドルは対ユーロ、対円で売り買いが交錯する展開とみられる。
これらのうち、22時15分の米・10月ADP雇用統計は6日の米雇用統計の前哨戦として注目されるが、市場コンセンサスは18万人と9月の20万人を下振れする見通し。19時半のブレイナード米FRB理事による講演で「ハト派」的な見解が示される観測のため、ADP統計とともに12月利上げにやや懸念が広がることで、ドル売りが強まりそうだ。ただ、イエレンFRB議長が下院金融委員会で、利上げに前向きなスタンスを示せば、過度なドル売りは回避されよう。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・10月サービス業PMI改定値(予想:54.2、速報値:54.2)
・18:00 ユーロ圏・10月総合PMI改定値(予想:54.0、速報値:54.0)
・18:30 英・10月サービス業PMI(予想:54.5、9月:53.3)
・19:00 ユーロ圏・9月生産者物価指数(前年比予想:-3.3%、8月:-2.6%)
・19:30 ブレイナード米FRB理事講演(金融安定化について)
・21:00 米・先週分MBA住宅ローン申請指数(前回:-3.5%)
・22:00 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演
・22:15 米・10月ADP雇用統計(予想:+18.0万人、9月:+20.0万人)
・22:30 米・9月貿易収支(予想:-410億ドル、8月:-483.3億ドル)
・22:30 加・9月貿易収支(予想:-17.5億加ドル、8月:-25.3億加ドル)
・23:45 米・10月サービス業PMI改定値(予想:54.5、速報値:54.4)
・24:00 米・10月ISM非製造業景況指数(総合)(予想:56.5、9月:56.9)
・24:00 イエレン米FRB議長が下院金融委員会で証言(銀行規制・監督)
・03:00 米財務省2年債入札(260億ドル)
・04:30 ダドリーNY連銀総裁講演
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