後場に注目すべき3つのポイント〜米雇用統計控え模様眺めムードも物色意欲は根強い
[15/11/06]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
6日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・米雇用統計控え模様眺めムードも物色意欲は根強い
・ドル・円は121円68銭付近、米雇用統計控えもみあい
・上場3日目の日本郵政グループ3社は利益確定売り優勢
■米雇用統計控え模様眺めムードも物色意欲は根強い
日経平均は続伸。89.62円高の19206.03円(出来高概算10億株)で前場の取引を終えている。5日の米国市場は、雇用統計の発表前ということもあって模様眺めムードのなか、弱い動きをみせていた。ただし、シカゴ日経225先物清算値は19225円としっかりだった流れを引き継ぎ、買い先行で始まった。
19261.75円まで上げ幅を広げる局面がみられたが、その後は19200円を挟んでのこう着に。連日で活発な取引が続いていた郵政グループ3社は上げ一服となったが、利食いの資金は他の材料株や中小型株にシフト。また、ソフトバンクグ<9984>、ファナック<6954>、ファーストリテ<9983>などが指数を下支えしている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が過半数を占めている。
セクターでは小売、精密機器、医薬品、建設、ガラス土石などがしっかり。一方で、パルプ紙、石油石炭、鉱業、ゴム製品、その他金融などが冴えない。
6日の米国市場では雇用統計の発表を控えており、これを見極めたいとするムードから、こう着感が強まりやすいだろう。とはいえ、郵政グループ3社の活発な取引によって個人投資家などの需給環境は良好であり、足元で低迷していた銘柄などへの見直しなども意識されやすい。
また、決算発表が本格化しているなか、好業績銘柄への日替わり物色は継続。一方で予想を下回るなど過剰に売り込まれていた銘柄などには、修正リバウンドなども意識されてくる可能性がありそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は121円68銭付近、米雇用統計控えもみあい
ドル・円は121円68銭付近で推移。今晩の米雇用統計を控え積極的には動きにくく、日経平均株価の上げ幅縮小に連動して、ドルはやや値を下げた。
ドル・円は、前日海外市場で122円00銭まで上昇した後は買い一服。東京市場では朝方に121円77銭を付けた後は日経平均の上げ幅縮小を受け、ドルは小幅に値を下げた。
ただし、日本時間夜に発表される10月の米雇用統計はある程度改善するとの期待感から、具体的なドル売り材料が提供されない場合、ドルは121円台後半で下げ渋る可能性が高いとみられている。中国などのアジア諸国の株高も期待されており、東京株が堅調に推移した場合、リスク選好的なドル買いは継続するとの見方が多い。
ユーロ・ドルは1.0879ドルから1.0888ドル、ユーロ・円は132円39銭から132円52銭
のレンジ内で推移した。
12時25分時点のドル・円は121円68銭、ユーロ・円は132円48銭、ポンド・円は185円12銭、豪ドル・円は86円93銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・テルモ<4543>、Fリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>で日経平均を約33円押し上げ
・上場3日目の日本郵政グループ3社は利益確定売り優勢
・決算を発表した旭化成<3407>はプラス圏を回復
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・13:00 黒田日銀総裁講演(内外情勢調査会)
・14:00 9月景気先行指数(予想:101.8、8月:103.5)
<海外>
・16:00 独・9月鉱工業生産(前月比予想:+0.5%、8月:-1.2%)
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