来週の相場で注目すべき3つのポイント:郵政グループ効果、メガバンク決算、オプションSQ
[15/11/07]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
■株式相場見通し
予想レンジ:上限19750-下限19350円
来週は米雇用統計の結果を受けてのスタートとなる。雇用統計については非農業部門雇用者数は前月比27万1000人増と市場予想の18万5000人増を大幅に上回った。失業率は5.0%に低下し、2008年4月以来の低水準となった。景気への楽観が強まるなか、12月利上げの方向に連邦準備制度理事会(FRB)を後押しする格好となる。雇用統計公表後には1ドル123円台に乗せてきており、円安基調が一段と強まる可能性がある。日経平均は足元でのもち合いレンジを上放れ、週初に26週線が位置する19500円処を捉えてくるようだと、節目の2万円への意識が強まる可能性がある。
連日で活況な取引が続いている郵政グループ3社については、さすがに割安感が後退したこともあり、週末には上げ一服となった。しかし、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)が、日本郵政<6178>とゆうちょ銀行<7182>の2銘柄を標準指数に採用するため、インデックス採用に伴う需給思惑が根強い。年末にはTOPIXへの組入れが控えているため、押し目買い意欲は強いだろう。
資金回転も利いている需給状況であり、利益確定の資金がさらに新興市場の中小型株などへの物色に広がりをみせてくる可能性もある。新たな物色対象を探る動きも活発化しよう。また、決算発表については、今週も多くの銘柄が予定されているが主力処が一巡したため、今後は改めて決算を材料視した物色が強まりやすい。特に今回の決算では決算内容によって株価は大きく反応しやすく明暗が分かれており、嫌気される局面においてはイレギュラー的な価格形成も目立つ。決算が一巡し、郵政グループ効果と政策への思惑などによる先高期待により、修正リバウンドが強まる可能性もある。
なお、今週の決算ではメガバンク3行や第一生命<8750>などが予定されている。機関投資家等による郵政グループ取得に向けた資金手当ての流れが重石との見方もされていたこともあり、決算をきっかけに見直しが意識される。その他、週末は11月のオプションSQが控えている。先物主導による相場変動も意識しておく必要がありそうだ。
■為替市場見通し
来週のドル・円は堅調推移か。10月の米雇用統計は予想を大きく上回る強い内容だった。米連邦準備制度理事会(FRB)は雇用情勢の改善を受けて、12月15-16日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で利上げ開始を決定する可能性は高いと予想される。市場の利上げ期待が大幅に後退するような材料が提供されることがなければ、投資家などのドル買い・円売りは継続する見通し。アジア、欧米諸国の株高に対する期待や日本銀行による年内追加緩和への思惑はドル相場を下支えする要因となる。12月利上げを想定してドルは124円台まで続伸する可能性がある。
■来週の注目スケジュール
11月 9日(月):独貿易収支、米労働市場情勢指数、ユーロ圏財務相会合など
11月10日(火):景気ウォッチャー調査、中消費者物価指数、欧財務相理事会など
11月11日(水):工作機械受注、中小売売上高、ECB総裁が講演など
11月12日(木):機械受注、ユーロ圏鉱工業生産指数、MSCI指数見直しなど
11月13日(金):メガバンク決算、米小売売上高、オプションSQなど
11月15日(日):トルコG20首脳会議など
<TM>
予想レンジ:上限19750-下限19350円
来週は米雇用統計の結果を受けてのスタートとなる。雇用統計については非農業部門雇用者数は前月比27万1000人増と市場予想の18万5000人増を大幅に上回った。失業率は5.0%に低下し、2008年4月以来の低水準となった。景気への楽観が強まるなか、12月利上げの方向に連邦準備制度理事会(FRB)を後押しする格好となる。雇用統計公表後には1ドル123円台に乗せてきており、円安基調が一段と強まる可能性がある。日経平均は足元でのもち合いレンジを上放れ、週初に26週線が位置する19500円処を捉えてくるようだと、節目の2万円への意識が強まる可能性がある。
連日で活況な取引が続いている郵政グループ3社については、さすがに割安感が後退したこともあり、週末には上げ一服となった。しかし、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)が、日本郵政<6178>とゆうちょ銀行<7182>の2銘柄を標準指数に採用するため、インデックス採用に伴う需給思惑が根強い。年末にはTOPIXへの組入れが控えているため、押し目買い意欲は強いだろう。
資金回転も利いている需給状況であり、利益確定の資金がさらに新興市場の中小型株などへの物色に広がりをみせてくる可能性もある。新たな物色対象を探る動きも活発化しよう。また、決算発表については、今週も多くの銘柄が予定されているが主力処が一巡したため、今後は改めて決算を材料視した物色が強まりやすい。特に今回の決算では決算内容によって株価は大きく反応しやすく明暗が分かれており、嫌気される局面においてはイレギュラー的な価格形成も目立つ。決算が一巡し、郵政グループ効果と政策への思惑などによる先高期待により、修正リバウンドが強まる可能性もある。
なお、今週の決算ではメガバンク3行や第一生命<8750>などが予定されている。機関投資家等による郵政グループ取得に向けた資金手当ての流れが重石との見方もされていたこともあり、決算をきっかけに見直しが意識される。その他、週末は11月のオプションSQが控えている。先物主導による相場変動も意識しておく必要がありそうだ。
■為替市場見通し
来週のドル・円は堅調推移か。10月の米雇用統計は予想を大きく上回る強い内容だった。米連邦準備制度理事会(FRB)は雇用情勢の改善を受けて、12月15-16日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で利上げ開始を決定する可能性は高いと予想される。市場の利上げ期待が大幅に後退するような材料が提供されることがなければ、投資家などのドル買い・円売りは継続する見通し。アジア、欧米諸国の株高に対する期待や日本銀行による年内追加緩和への思惑はドル相場を下支えする要因となる。12月利上げを想定してドルは124円台まで続伸する可能性がある。
■来週の注目スケジュール
11月 9日(月):独貿易収支、米労働市場情勢指数、ユーロ圏財務相会合など
11月10日(火):景気ウォッチャー調査、中消費者物価指数、欧財務相理事会など
11月11日(水):工作機械受注、中小売売上高、ECB総裁が講演など
11月12日(木):機械受注、ユーロ圏鉱工業生産指数、MSCI指数見直しなど
11月13日(金):メガバンク決算、米小売売上高、オプションSQなど
11月15日(日):トルコG20首脳会議など
<TM>