後場に注目すべき3つのポイント〜押し目買い意欲に強さ、日経平均は26週線を意識
[15/11/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
10日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・押し目買い意欲に強さ、日経平均は26週線を意識
・ドル・円は123円17銭付近、リスク選好の買い一巡
・郵政3社は本日の引けでFTSEのリバランス予定
■押し目買い意欲に強さ、日経平均は26週線を意識
日経平均は反落。116.87円安の19525.87円(出来高概算10億1000万株)で前場の取引を終えている。9日の米国市場では、経済協力開発機構(OECD)による世界経済見通しの引き下げが嫌気され、NYダウ、ナスダックともに下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比185円安の19435円だった。この流れを引き継ぐ格好から、利益確定の流れが先行した。
ただし、寄り付きの19457.05円を安値に下げ幅を縮めており、19500円を挟んでのこう着が続いている。セクターではゴム製品、医薬品、精密機器が小じっかり。一方で、電力ガス、鉱業、石油石炭、その他金融、保険、その他製品、非鉄金属、化学、情報通信などが利食いに押されている。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。個別では、日本郵政<6178>、かんぽ生命保険<7181>、ゆうちょ銀行<7182>が上昇。ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、三井物産<8031>などもしっかり。一方で、銀行は強い値動きをみせていたが、前引けにかけて利食いも強まっており高安まちまち。ソフトバンクグ<9984>、トヨタ自<7203>、村田製<6981>、アルプス電<6770>などが冴えない。
短期的な過熱警戒から利益確定の流れとなっているが、日経平均は19500円を挟んでの底堅さが意識されている。26週線(19525円)を挟んでの推移であり、終値で上回っていれば、同線が支持線として意識されやすいだろう。また、郵政グループ3社が堅調である。インデックスに絡んだイベントによる需給要因を手掛かりとしている面もあるが、直近で調整しており、理想的な資金シフトといったところである。また、銀行株が底堅い値動きをみせている。三菱UFJ<8306>は上げ幅を縮め、三井住友<8316>は下げに転じているが、いずれも陽線を形成しており、押し目買い意欲の強さが窺える。
また、トヨタ自<7203>など自動車株もマイナスではあるが、こちらも陽線形成が目立つ。電子部品株が重石となっているが、利食いの範囲内であり、トレンドは崩れていない。理想的に過熱を冷ますなか、押し目買い意欲の強さから、次第に下げ幅を縮めてくる展開が期待される。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は123円17銭付近、リスク選好の買い一巡
ドル・円は123円17銭付近で推移。リスク選好的なドル買いは一巡。
前日海外市場では、123円57銭まで上昇した後は上値が重く、東京市場にかけて値を下げる展開となった。東京市場では、中国の10月インフレ率が予想を下回ったことを意識してドル買い・円売りがやや活発となったが、リスク選好的なドル買いは一巡。
ただ、具体的なドル売り材料は提供されていないことから、アジア市場でドル・円が123円を下回る可能性は低下した。一方、ランチタイムの日経平均先物がマイナス圏で推移していることから、ドルは午後も積極的な買いには振れにくいとみる。
ユーロ・ドルは1.0749ドルから1.0762ドル、ユーロ・円は132円35銭から132円50銭のレンジ内で推移した。
12時25分時点のドル・円は123円17銭、ユーロ・円は132円37銭、ポンド・円は186円15銭、豪ドル・円は86円86銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・日経平均寄与度値下がり上位には中国関連目立つ
・郵政3社は本日の引けでFTSEのリバランス予定
・医薬品セクターがプラス圏、エーザイ<4523>、中外薬<4519>、第一三共<4568>など上昇
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・14:00 10月景気ウォッチャー調査・現状(予想:48.0、9月:47.5)
<海外>
・15:45 スイス・10月失業率(予想:3.4%、9月:3.4%)
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