新興市場見通し:短期物色中心でもみ合いか、ロゼッタなどがIPO
[15/11/14]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場は、日経平均が12日まで7日続伸し一時19700円台を回復するなか、まちまちの展開となった。マザーズでは、週初にミクシィ<2121>の急落が指数を下押しした。その後、週半ばには出遅れ感から資金流入する場面も見られたが、週末にかけて目先の利益確定の動きが強まったほか、決算が嫌気された主力株の一角が売られ下落した。一方、ジャスダックでは好業績株や中小型の材料株・テーマ株が継続的に買われ、堅調に推移した。なお、週間の騰落率は、日経平均が+1.7%であったのに対して、マザーズ指数は-0.1%、日経ジャスダック平均は+1.8%だった。
個別では、ミクシィが週間で8.0%安となった。前週末に発表した上期決算が市場予想を下回った。マザーズ主力では、FFRI<3692>も上期の赤字決算がネガティブ視され、同12.1%安と急落した。一方、サイバーダイン<7779>が一時急伸する場面があり、同1.5%高となった。同社の装着型医療ロボットが日本で医療機器として承認される見通しとなり、菊池製作所<3444>など関連銘柄にも物色が波及した。また、そーせいグループ<4565>が決算発表後に急伸し同11.2%高となったほか、日本アクア<1429>、ジグソー<3914>、ダブル・スコープ<6619>が同3割超の大幅高となった。ジャスダック主力では、決算発表を受けて買い戻しの流れとなったクルーズ<2138>が同9.2%高、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同13.6%高と堅調だった。また、上期決算を受けて証券各社が業績面の懸念後退と評価したイリソ電子工業<6908>は同31.6%高と大きく上昇した。東証1部への市場変更が承認されたいちごグループHD<2337>は同12.8%高だった。その他、タツモ<6266>、昭和真空<6384>などが買われた一方、ザインエレクトロニクス<6769>、エスケーエレクトロニクス<6677>などの下げが目立った。
今週の新興市場は、全体としてはもみ合いか。外部環境の不透明感が強まっており、日経平均は上げ一服となりそうだ。新興市場でも積極的に上値を追う動きは限定的となるだろう。ジャスダックは決算の見直し買いなどで比較的堅調に推移することが見込まれるが、マザーズでは引き続き短期の値幅取り狙いの物色が中心となる可能性がある。
16日に7-9月期国内総生産(GDP、速報値)が公表されるが、実質成長率は2四半期連続のマイナスが予想されている。これを受けて、補正予算の増額など政策期待が高まることが想定される。政府が取りまとめている一億総活躍社会に向けた緊急対策の内容なども報じられており、シダー<2435>などの介護関連やベステラ<1433>などの設備投資関連、オイシックス<3182>などのTPP・農業関連に注目しておきたい。なお、今週は16日に日本マイクロニクス<6871>などが決算発表を予定している。
IPO関連では、19日にロゼッタ<6182>とあんしん保証<7183>がマザーズへ、20日にベルシステム24HD<6183>が東証1部へ新規上場する。マザーズ上場の2社はともに公開規模が非常に小さく、好スタートが期待されよう。一方、ベルシステム24HDは公開規模の大きさなどから、投資家の警戒感が根強いようだ。なお、先週はダブルスタンダード<3925>(12/15、マザーズ)、ツバキ・ナカシマ<6464>(12/16、東証1部または2部)など5社の新規上場が発表された。
<FA>
個別では、ミクシィが週間で8.0%安となった。前週末に発表した上期決算が市場予想を下回った。マザーズ主力では、FFRI<3692>も上期の赤字決算がネガティブ視され、同12.1%安と急落した。一方、サイバーダイン<7779>が一時急伸する場面があり、同1.5%高となった。同社の装着型医療ロボットが日本で医療機器として承認される見通しとなり、菊池製作所<3444>など関連銘柄にも物色が波及した。また、そーせいグループ<4565>が決算発表後に急伸し同11.2%高となったほか、日本アクア<1429>、ジグソー<3914>、ダブル・スコープ<6619>が同3割超の大幅高となった。ジャスダック主力では、決算発表を受けて買い戻しの流れとなったクルーズ<2138>が同9.2%高、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同13.6%高と堅調だった。また、上期決算を受けて証券各社が業績面の懸念後退と評価したイリソ電子工業<6908>は同31.6%高と大きく上昇した。東証1部への市場変更が承認されたいちごグループHD<2337>は同12.8%高だった。その他、タツモ<6266>、昭和真空<6384>などが買われた一方、ザインエレクトロニクス<6769>、エスケーエレクトロニクス<6677>などの下げが目立った。
今週の新興市場は、全体としてはもみ合いか。外部環境の不透明感が強まっており、日経平均は上げ一服となりそうだ。新興市場でも積極的に上値を追う動きは限定的となるだろう。ジャスダックは決算の見直し買いなどで比較的堅調に推移することが見込まれるが、マザーズでは引き続き短期の値幅取り狙いの物色が中心となる可能性がある。
16日に7-9月期国内総生産(GDP、速報値)が公表されるが、実質成長率は2四半期連続のマイナスが予想されている。これを受けて、補正予算の増額など政策期待が高まることが想定される。政府が取りまとめている一億総活躍社会に向けた緊急対策の内容なども報じられており、シダー<2435>などの介護関連やベステラ<1433>などの設備投資関連、オイシックス<3182>などのTPP・農業関連に注目しておきたい。なお、今週は16日に日本マイクロニクス<6871>などが決算発表を予定している。
IPO関連では、19日にロゼッタ<6182>とあんしん保証<7183>がマザーズへ、20日にベルシステム24HD<6183>が東証1部へ新規上場する。マザーズ上場の2社はともに公開規模が非常に小さく、好スタートが期待されよう。一方、ベルシステム24HDは公開規模の大きさなどから、投資家の警戒感が根強いようだ。なお、先週はダブルスタンダード<3925>(12/15、マザーズ)、ツバキ・ナカシマ<6464>(12/16、東証1部または2部)など5社の新規上場が発表された。
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