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新興市場見通し:循環物色の流れでしっかりとした展開か、ネオジャパンがIPO

注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場は、日本株の先高感の高まりを背景に日経平均が一時19900円台を回復するなか、特にマザーズ銘柄の上昇が目立った。投資家の関心を集めていた日本郵政グループ3社の上昇に一服感が出てきたこともあり、相対的に出遅れ感のあるマザーズ銘柄へ資金が向かった。決算発表を受けて下落していたミクシィ<2121>やFFRI<3692>など主力銘柄の一角もリバウンドを見せ、指数を押し上げた。なお、週間の騰落率は、日経平均が+1.4%であったのに対して、マザーズ指数は+4.9%、日経ジャスダック平均は+0.5%だった。

個別では、ミクシィが週間で5.7%高となった。FFRIが同20.5%高、医療用ロボットへの期待感からサイバーダイン<7779>が同14.4%高となるなどマザーズ主力銘柄の一角は大きく上昇した。バイオ株にも物色が向かう場面があり、個別材料の観測されたそーせいグループ<4565>が同11.4%高、オンコセラピー・サイエンス<4564>が同21.8%高、ファーマフーズ<2929>が同24.7%高となった。その他、マザーズではセレス<3696>、サイバーステップ<3810>、地盤ネットHD<6072>などの上昇が目立った。ジャスダック主力では、日本マイクロニクス<6871>が同11.1%安となる一方、クルーズ<2138>が同6.6%高となるなどまちまち。自動運転車関連として人気化しているアイサンテクノロジー<4667>は同38.2%高となり、上場来高値を更新した。その他、ジャスダックではアルファクス・フード・システム<3814>、アール・エス・シー<4664>、スマートバリュー<9417>などが大幅高となった。IPOでは、19日にマザーズへ上場したあんしん保証<7183>が公開価格の約3.9倍となる高初値を付けた。同日上場のロゼッタ<6182>は、20日まで値付かずとなっている。一方、20日に東証1部へ上場したベルシステム24HD<6183>は、公開規模が大きかったことなどからやや低調なスタートとなった。

今週の新興市場は、しっかりとした展開となることが想定される。前週にマザーズ指数の上昇をけん引した主力株の一角では目先の上値メドとして意識される水準を回復し、足元では利益確定の動きも見られるが、依然出遅れている銘柄に資金が向かうなど循環物色の流れとなっている。日経平均が2万円回復を前にもみ合いとなっていることも、中小型株に関心を向かわせやすい。

前週末にはさくらインターネット<3778>、ダブル・スコープ<6619>、日本マイクロニクスが東証1部への市場変更を発表しているが、これら銘柄に加え、かねて昇格候補として挙げられている銘柄にも改めて注目したい。また、政府は25日に環太平洋経済連携協定(TPP)対策、26日に「1億層活躍社会」に向けた緊急対策を取りまとめる予定で、関連銘柄への関心が高まることも想定される。なお、今週は26日にラクーン<3031>、27日に大和コンピューター<3816>などが決算発表を予定している。

IPO関連では、27日にネオジャパン<3921>がマザーズへ新規上場する。公開規模が小さく、根強い人気のあるクラウド関連との切り口もあることから、堅調な初値形成が期待される。なお、先週はアークン<3927>(12/18、マザーズ)、ビジョン<9416>(12/21、マザーズ)など10社の新規上場が発表された。12月IPO案件は19社、15年累計では93社となっている。




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