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米国株式市場見通し:雇用統計に注目

注目トピックス 市況・概況
今週は12月15-16日のFOMCを見据えて、11月雇用統計など主要経済指標の発表を受けた取引の活発化が予想される。雇用統計は非農業雇用者数が20万人増、失業率は5.0%増と前月比横ばいが予想されているが、FF金利の先物取引から算出される12月の利上げ確率は72%(11月27日時点)と、12月の利上げを見込む向きが大勢を占めている。雇用統計が大幅に予想を下回る結果とならない限り、利上げ観測の後退は考えにくい。

40ドル割れまで下落していた原油価格は、仏パリ同時テロやトルコ軍機によるロシア軍機の撃墜などを受けた地政学リスクの高まりから、先週NY先物市場で43ドル超まで反発した。米国主導の有志連合がイスラム国の支配する原油生産関連施設への空爆を増加させたことも原油価格を押し上げる要因となった。原油価格の動向に応じて引き続き原油採掘・サービス関連株や航空株の株価が大きく動く可能性があることから今後の動向には注意が必要だ。

週初は感謝祭週末の小売各社が売上動向(速報)を発表するのが慣例となっている。従来、感謝祭の週末明けの月曜日(今年は11月30日が該当)はサイバーマンデーと呼ばれ、オンラインでの売上が急増する日と言われてきた。週末、ウィンドウショッピングによって品定めを済ませた人々が月曜日に自宅や会社に出社することで、オンラインの各小売サイトから購入するというのが一般的であった為だ。しかし、スマートフォンの普及とネット接続の高速化に伴い、このような消費行動が感謝祭の週末の金曜日に前倒しとなっているとの見方が強く、一部では「サイバーフライデー」という呼び名が使われ始めている。また先週26日の感謝祭当日、既にネットショッピングによる売上高が急増したことも報じられており、旧来の店舗型小売業の集客数が落ち込む可能性がある。

経済指標では11月ISM製造業景況指数(1日)、11月新車販売台数(1日)、11月ADP雇用統計(2日)、ISM非製造業景況指数(3日)、製造業・耐久財受注(3日)、11月雇用統計(4日)、10月貿易収支(4日)などが予定されている。雇用統計では非農業部門雇用者数は前月比20.0万人増、失業率は5.0%が予想されている。またFOMC (連邦公開市場員会) での基礎資料となる地区連銀経済報告(ベージュブック)も2日に発表される予定だ。

(Horiko Capital Management LLC)




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