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来週の相場で注目すべき3つのポイント:掉尾の一振、TOPIXリバランス、大納会

注目トピックス 市況・概況
■株式相場見通し

予想レンジ:上限19400-下限18600円

来週は2015年相場も残すところあと28日、29日、30日の3日間となる。足元で利益確定の流れが強まったことで値ごろ感も出てきており、実質2016年相場入りとなるため、新春相場を意識したテーマ株など、やや中長期スタンスでの物色が期待されるところである。先週末が受け渡しベースでの年内取引最終日だったこともあり、節税対策に関連する売りも一巡した。また、短期的な売買とはいえ、ディーラー等もフットワークが軽くなるため、需給妙味の大きい銘柄等には、値幅取り狙いの資金が集中しやすいだろう。

需給イベントとしては、29日にTOPIXリバランスが大引けで行われるため、日本郵政<6178>などの動向が注目されるところ。先週は、魚に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)の成長性に着目した証券各社の強気見通し等を受けて日水<1332>が急騰したが、引き続き短期筋の資金を誘い込みそうだ。

また、2016年のテーマとしては、年前半にも自動運転技術ベンチャーのZMPの上場が期待されている。自動運転関連として、アートスパーク<3663>はここに来て上昇ピッチが強まり最高値を更新している。その他、フィンテック、マイナンバー、TPP、電力小売自由化、女性活躍、ロボット、ジュニアNISAなど期待されるテーマは多く、掉尾の一振を意識した相場展開も期待されそうだ。

年明け以降は、1月4日から通常国会が召集される。通常国会の1月召集を定めた1992年以降で最も早く、異例の早期召集となる。研究者に高額報酬を支払える法案、輸入関税の撤廃などで打撃を受ける畜産、酪農の経営安定化のためのTPP関連7法案、児童福祉法改正案などが提出される。

ほか、経済指標では、1日に中国製造業PMI(12月)、中国非製造業PMI(12月)、4日に米ISM製造業景況指数(12月)、5日に独雇用統計(12月)、6日に米ADP雇用統計(12月)、8日に雇用統計(12月)の発表が予定されている。

米国市場は、利上げ実施後は一先ず落ち着いた動きが続いているが、雇用統計が強い内容となれば、米国経済により自信を持つことになりそうだ。その他、イベントとしては、1日からマイナンバー制度の運用開始、6日から米世界最大の家電見本市CES(ラスベガス、9日まで)が開幕する。



■為替市場見通し

来週のドル・円は、底堅い展開か。年末年始を挟んでドル・円は緩慢な値動きとなりそうだが、2016年以降、米国の政策金利は段階的に上昇すると想定されており、投資家のドル買い興味が大きく後退することはないとみられる。

1月上旬に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録や米12月雇用統計に対する市場の関心は総じて高い。議事録にタカ派的な意見が多く含まれていた場合や12月雇用統計が予想を上回った場合、ドル買いが強まる見通し。ただし、雇用統計などの有力な経済指標が市場予想を大きく下回った場合、年4回の利上げ期待はやや後退し、短期筋などのドル売りが強まる可能性がある。


■来週の注目スケジュール

12月28日(月):鉱工業生産指数、商業動態統計など
12月29日(火):米消費者信頼感指数など
12月30日(水):大納会、米中古住宅販売成約指数など
12月31日(木):米新規失業保険申請件数、米シカゴ購買部協会景気指数など
1月 1日(金):マイナンバー制度運用開始、中製造業PMIなど
1月 3日(日):米サンフランシスコ連銀総裁、クリーブランド連銀総裁講演など
1月 4日(月):大発会、通常国会召集、中財新製造業PMI、米ISM製造業景気指数など
1月 5日(火):新車販売台数、独雇用統計など
1月 6日(水):中財新総合PMI、ユーロ圏総合PMI改定値、米ADP全米雇用報告など
1月 7日(木):オフィス空室状況、ユーロ圏小売売上高、米消費者信頼感など
1月 8日(金):景気動向指数、独貿易収支、米非農業部門雇用者数など
1月 9日(土):中元建て新規貸出額、中マネーサプライなど




<TM>

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