前場に注目すべき3つのポイント〜実質2016年相場入り、やや中長期スタンスでの物色に期待
[15/12/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
28日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:実質2016年相場入り、やや中長期スタンスでの物色に期待
■外資系証券の注文動向:差し引き10万株の買い越し
■前場の注目材料:マンション建て替え、所有者合意数引き下げで建設投資後押し
■実質2016年相場入り、やや中長期スタンスでの物色に期待
2015年相場も残すところあと28日、29日、30日の3日間となる。足元で利益確定の流れが強まったことで値ごろ感も出てきており、実質2016年相場入りとなるため、新春相場を意識したテーマ株など、やや中長期スタンスでの物色が期待されるところである。先週末が受け渡しベースでの年内取引最終日だったこともあり、節税対策に関連する売りも一巡した。また、短期的な売買とはいえ、ディーラー等もフットワークが軽くなるため、需給妙味の大きい銘柄等には、値幅取り狙いの資金が集中しやすいだろう。
需給イベントとしては、あす29日にTOPIXリバランスが大引けで行われるため、日本郵政<6178>などの動向が注目されるところ。先週は、魚に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)の成長性に着目した証券各社の強気見通し等を受けて日水<1332>が急騰したが、引き続き短期筋の資金を誘い込みそうだ。
また、2016年のテーマとしては、年前半にも自動運転技術ベンチャーのZMPの上場が期待されている。自動運転関連として、アートスパーク<3663>はここに来て上昇ピッチが強まり最高値を更新している。その他、フィンテック、マイナンバー、TPP、電力小売自由化、女性活躍、ロボット、ジュニアNISAなど期待されるテーマは多く、掉尾の一振を意識した相場展開も期待されそうだ。
もっとも、日経平均は節目の20000円回復でいったんは達成感が意識されており、その後の17000円割れで戻り待ちの売り圧力も強い。ここ数年の年末高への期待は小さく、相場全体を押し上げるのは厳しいところである。そのため、物色対象は絞り込まれることになり、より短期筋の資金が集中しやすいだろう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き10万株の買い越し
朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り350万株、買い360万株、差し引き10万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
12月18日(金):100万株の売り越し
12月21日(月):700万株の売り越し
12月22日(火):140万株の買い越し
12月24日(木):20万株の買い越し
12月25日(金):40万株の売り越し
■前場の注目材料
・欧州各国首都でテロの情報
・米大手企業、イラン制裁解除にらみ進出準備
・マンション建て替え、所有者合意数引き下げで建設投資後押し
・日本の機械産業の国際競争力、僅かに改善
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 11月鉱工業生産速報(前月比予想:-0.5%、10月:+1.4%)
・08:50 11月小売販売額(前年比予想:-0.1%、10月:+1.8%)
<海外>
・NZ、豪、英、カナダはボクシングデーで休場
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