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欧米為替見通し:ロシアルーブルの急落に警戒、年末年始のリスク要因に

注目トピックス 市況・概況

年末年始の海外市場では、ロシアルーブル急落への警戒が必要となりそうだ。相関性の高いブレント原油価格が約11年半ぶりの安値圏で推移していることが背景。2016年1月1日発表の中国の経済指標が低調なら、さらに原油の需給懸念は強まり、ルーブルは原油一段安に連れ安する可能性があろう。

世界的な供給過剰を背景に北海ブレント原油先物は22日に一時35.98ドルと、2004年6月以来、約11年半ぶりの安値を付けた。今週に入っていったん値を戻した後に再び36ドル台に下げたことから、ドル・ロシアルーブルは29日の海外市場では年初来高値を更新し、一時72.84ルーブルまで上昇(ルーブルは下落)。約1年ぶりの水準となった。

また、1月1日10時に中国政府が発表する製造業購買担当者景況感指数(PMI)は原油価格に影響する手がかりとして注目される。市場コンセンサスは49.8と前回49.6から小幅に改善する見通し。ただ、景況判断の境目である50の下振れが意識されると、エネルギー消費国の経済減速懸念から一段の原油安につながり、ルーブルの下押し要因となろう。

ロシアの場合、原油価格の一段安は財政システム維持の観点からデフォルト(債務不履行)懸念につながりかねない。このため、年末から年始にかけて原油が下げ足を速めれば、2014年12月14日に付けた史上最安値79.17ルーブルが下値メドとして意識されそうだ。今日か明日に発表予定のロシア7-9月期国内総生産(GDP)確定値が前年比-4.1%の予想を下振れた場合には、ルーブル急落の伏線となるかもしれない。

【今日の欧米市場の予定】

・18:00 ユーロ圏・11月マネーサプライ(前年比予想:+5.2%、10月:+5.3%)
・21:00 南ア・11月貿易収支(予想:-66億ランド、10月:-214億ランド)
・24:00 米・11月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+0.7%、10月:+0.2%)
・03:00 米財務省7年債入札(290億ドル)



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