後場に注目すべき3つのポイント〜押し目買いも入りづらい需給状況、ソフトバンクグの動向に注視
[16/01/20]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
20日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・押し目買いも入りづらい需給状況、ソフトバンクグの動向に注視
・ドル・円は117円13銭付近、原油安や日本株安でドル弱含み
・225採用銘柄値上がりは花王<4452>、日通<9062>、日水<1332>、スクリン<7735>のみ
■押し目買いも入りづらい需給状況、ソフトバンクグの動向に注視
日経平均は大幅に下落。367.04円安の16681.33円(出来高概算10億7000万株)で前場の取引を終えた。中国の追加緩和期待を背景に19日のアジア・欧州株が全面高となったものの、米国市場の反応は限られ、ややハシゴを外された格好。小幅に反落して始まった日経平均は、寄り付き後早い段階で17000円を下回ると、その後もじりじりと下げ幅を拡大させており、昨年来安値に接近している。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1500を超えており、全体の8割近くを占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの下げ。セクターでは33業種全て下げており、鉱業、海運、石油石炭、不動産、鉄鋼の下落率が3%を超えている。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクグ<9984>、京セラ<6971>、ダイキン<6367>、ファナック<6954>などが大きく下げており、日経平均の重石となっている。
上海指数は3000を挟んでの推移をみせているほか、原油先物価格の先行きに対する警戒感が根強く、リスクオフの流れが強まっている。特にインデックスに絡んだ売りが断続的に出ているようであり、日経平均はこれといった戻りもなく、じりじりと下げ幅を拡大させているため、押し目買いも入りづらい需給状況であろう。まずは、年初来安値水準での下げ渋りがみられるかが注目されるところ。
また、指数インパクトの大きいソフトバンクグ<9984>の動向にも注意する必要があるだろう。時価総額の大きさから機関投資家の保有が多いほか、個人の保有も多いため、同社の低迷はセンチメントを悪化させる。中小型株などへの換金売りにもつながりやすく、後場もソフトバンクグを横目で睨みながらの展開になりそうだ。
(株式部長 村瀬智一)
■ドル・円は117円13銭付近、原油安や日本株安でドル弱含み
ドル・円は117円13銭付近で推移。原油安や日本株安を受けリスク回避の動きが強まった。
ドル・円は午前の取引で117円69銭から117円16銭まで値を下げた。米原油先物ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は2003年以来となる27ドル台まで下落したことや、日経平均株価が前日比300円超下落したことなどを受け、リスク回避の動きが広がった。
原油価格は引き続き安値圏推移が見込まれるほか、上海総合指数やランチタイムの日経平均先物は弱含む展開となっているため、ドル・円は午後の取引でさらに値を下げる可能性はあろう。
12時35分時点のドル・円は117円13銭、ユーロ・円は128円16銭、ポンド・円は165円64銭、豪ドル・円は80円50銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・Fリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、京セラ<6971>が日経平均を77円押し下げ
・225採用銘柄値上がりは花王<4452>、日通<9062>、日水<1332>、スクリン<7735>のみ
・目標株価引き上げのカルビー<2229>がしっかり
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・特になし
<海外>
・16:00 独・12月生産者物価指数(前年比予想:-2.2%、11月:-2.5%)
・17:00 南ア・12月消費者物価指数(前年比予想:+5.2%、11月:+4.8%)
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