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まずは原油価格の底入れといったシグナルを見極める必要【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
20日の日経平均は大幅に下落。632.18円安の16416.19円(出来高概算25億6000万株)と、昨年来安値を更新して取引を終えた。中国経済のほか、原油先物価格の先行きに対する警戒感が根強く、リスクオフの流れが強まっている。寄り付き直後に17000円を下回った日経平均は、その後もこれといったリバウンドをみせず、終日じりじりと下げ幅を拡大させており、大引け間際には一時16387.61円まで下げ幅を広げていた。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1800超えており、全体の97%を占める全面安商状となった。セクターでは東証33業種全てが下げており、鉱業、海運、不動産、石油石炭の下落率は5%を超えていた。日経平均構成銘柄の騰落は、値上がりは2銘柄にとどまり、223銘柄が下落。指数インパクトの大きい、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクグ<9984>、ファナック<6954>などが大きく値を下げている。

海外勢とみられる売りが終日続いており、不気味さを感じる下げとなった。これといった下げ渋りも見られなかったため、出来高はそれ程膨らまずに下げ幅を拡大させており、売り安心感も出ている。また、比較的売買が活発だった新興市場についても、ソフトバンクグの一段安の影響もあってか、換金売りが強まる流れとなっていた。

オーバーシュート気味に下げているが、明確な底入れについては、外的要因が落ち着きをみせてからとなる。需給面においては、海外勢による売りが継続している。世界第2位の原油消費国である中国の景気不安に加え、イランの制裁解除によって原油価格の下げが止まらない。サウジアラビアやクウェートといった石油原産国などの政府系投資ファンドによる資産圧縮の動きも続いているとみられている。

値ごろ感が意識されやすいが、まずは原油価格の底入れといったシグナルを見極める必要がありそうだ。



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