欧米為替見通し:ドル・円は下値が堅い、日銀緩和期待で円売りフローも
[16/01/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は下値が堅い展開となりそうだ。日銀は今週末の金融政策決定会合で追加金融緩和に踏み切るとの期待感から円売りフローが観測されるためだ。原油価格はなお不安定な値動きのため警戒感は残されているものの、今日の取引では118円から大きく下げる展開は想定しにくい。
今日のアジア取引時間帯では、甘利明経済再生相が閣議後の記者会見で、日銀の金融政策に関し「日銀は欧州中央銀行(ECB)のような踏み込んだ手法を取らないと思う」と発言。これを受け、リスクオフのドル売り・円買いは強まったが、ドル・円は118円02銭で下げ止まった。夕方にかけても、上海総合指数は後場大きく下落したことをきっかけにリスク回避的なドル売り・円買いの動きはみられたが、117円77銭まで下落した後は値を戻す展開となった。
米原油先物ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は再び節目の30ドルを割り込む展開となるなど不安定な値動きが続いているため、市場参加者の警戒感は根強い。しかし、117円後半から118円にはドル買いオーダーが観測されるため、ドルの下値は堅そうだ。邦銀の外為ディーラーは、日銀が28-29日の金融政策決定会合で追加金融緩和に踏み切るとの期待感が「ドル相場を下支えする」と指摘。一方で、こうした期待感が高まるほど、緩和が見送られた場合の失望感は大きくなりそうだ。その場合には116円付近への下落が想定されている。
【今日の欧米市場の予定】
・19:00 カーニー英中銀総裁が議会財務特別委員会に出席
・23:00 米・11月S&Pケース・シラー住宅価格指数(前年比予想:+5.67%、10月:+5.54%)
・23:00 米・11月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.5%、10月:+0.5%)
・23:45 米・1月サービス業PMI速報値(予想:54.0、12月:54.3)
・24:00 米・1月消費者信頼感指数(予想:96.5、12月:96.5)
・24:00 米・1月リッチモンド連銀製造業指数(予想:2、12月:6)
・03:00 米財務省2年債入札(260億ドル)
・米連邦公開市場委員会(FOMC、27日まで)
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