後場に注目すべき3つのポイント〜イベント控え17000円キープでも十分強い相場に
[16/01/27]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
27日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・イベント控え17000円キープでも十分強い相場に
・ドル・円は118円12銭付近、日本株の上げ幅縮小でじり安
・投資判断引き上げのシマノ<7309>、ゆうちょ銀行<7182>しっかり
■イベント控え17000円キープでも十分強い相場に
日経平均は大幅に反発。427.33円高の17136.23円(出来高概算10億3000万株)で前場の取引を終えた。原油相場の反発を好感した米国市場の流れを引き継ぎ、買い先行の展開となった。寄り付き直後に17000円を回復した日経平均は、米スプリント急伸を材料視したソフトバンクグ<9984>が7%を超える上昇となったほか、トヨタ自<7203>とスズキ<7269>の提携観測報道、さらに三井住友<8316>の決算評価などを受け、一時17200円を回復する場面もみられた。
その後は上海指数がやや弱含みで推移していることから上値も重くなり、17000円を挟んでのこう着に。円相場は1ドル118円前半と朝方からやや円高に振れて推移していることも、手掛けづらくさせていた。セクターでは33業種全てが上昇しており、鉱業、その他金融、情報通信、輸送用機器、電力ガス、銀行、石油石炭、保険、証券、機械の強さが目立つ。
日経平均は前日の下落分を吸収した。17200円処からは上値の重さが意識されている格好だが、16900-17300円辺りは若干出来高が膨れている水準であり、戻り売りも出やすいところ。この水準をクリアしてくると、18000円近辺までは速いとみておきたい。
もっとも、中国や原油相場の動向、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいほか、明日からの日銀の金融政策決定会合を見極めたいとのムードもある。なにより、明日には甘利大臣の金銭問題に対する説明が予定されていることを考慮すると、17000円キープでも十分強い相場に感じられる。
(株式部長 村瀬智一)
■ドル・円は118円12銭付近、日本株の上げ幅縮小でじり安
ドル・円は118円12銭付近で推移。日経平均株価が上げ幅を縮小させていることから、積極的なドル買いは手控えられた。
ドル・円は前日海外市場で118円78銭まで上昇したが、東京市場では値を下げる展開。日経平均は堅調だが、上げ幅を縮小。また、上海株はマイナス圏に転落していることから、積極的なドル買いは手控えられているもよう。
ただ、ランチタイムの日経平均先物は底堅い展開となっているほか、米原油先物ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は30ドル台まで値を戻していることから、ドル・円は午後も118円を維持するとみる。
12時33分時点のドル・円は118円12銭、ユーロ・円は128円33銭、ポンド・円は169円37銭、豪ドル・円は82円84銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・トヨタ<7203>との提携報道でスズキ<7269>急伸、ダイハツ<7262>はストップ高買い気配
・ソフトバンクG<9984>、Fリテ<9983>、KDDI<9433>で日経平均を約103円押し上げ
・投資判断引き上げのシマノ<7309>、ゆうちょ銀行<7182>しっかり
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・特になし
<海外>
・16:00 英・1月全国住宅価格(前月比予想:+0.6%、12月:+0.8%)
・16:00 独・2月GfK消費者信頼感指数(予想:9.3、1月:9.4)
<SY>