後場に注目すべき3つのポイント〜日銀ETF買い入れ意識、米雇用統計控え米利上げ観測再燃も
[16/02/04]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日銀ETF買い入れ意識、米雇用統計控え米利上げ観測再燃も
・ドル・円は117円95銭付近、マイナス金利導入前の水準を割り込む
・シャープ<6753>、台湾・ホンハイ傘下で再建の方針決定と報道
■日銀ETF買い入れ意識、米雇用統計控え米利上げ観測再燃も
日経平均は続落。121.29円安の17069.96円(出来高概算14億3000万株)で前場の取引を終えた。3日の米国市場は原油相場の反発を受けて、NYダウは183ドル高となった。しかし、1月の非製造業総合景況指数が2014年4月以来の低水準となったこと、ダドリーNY連銀総裁発言を受けたドル安の流れが嫌気された。
日経平均は17100円を下回って始まると、その後16941.88円と節目の17000円を割り込む場面もみられている。ただし、17000円割れの水準での底堅さも意識され、寄付き後は狭いレンジ内でのこう着が続いている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。セクターではパルプ紙、石油石炭、鉄鋼、非鉄金属、海運が堅調。一方で、保険、医薬品、小売、ゴム製品、不動産、水産農林が冴えない。
為替市場では1ドル118円前半での推移が続いており、安心感につながっている面はありそうだ。また、週末に米雇用統計が予定されているが、ADP雇用報告が予想を上回っていたこともあり、上振れとなる可能性も意識される。そうなると、前日のダドリーNY連銀総裁発言でいったん後退した米利上げへの思惑が再燃する可能性もあるため、ここからは売り込みづらいところであろう。また、日銀のETF買い入れも意識されることから、ショートカバーも期待されるところ。
もっとも、トレンドが変わるまでの切り返しは期待しづらく、物色は中小型の短期的な値幅取り狙いの商いにとどまりそうである。
(株式部長 村瀬智一)
■ドル・円は117円95銭付近、マイナス金利導入前の水準を割り込む
ドル・円は117円95銭付近で推移。マイナス金利導入前の水準を割り込んだ。
ドル・円は、前日の海外市場で米利上げペースの鈍化観測が広がり、一時117円06銭まで下落した。東京市場ではやや値を戻す展開だが、118円付近の安値圏推移。日銀が1月29日にマイナス金利導入前に付けていた118円半ばの水準を割り込んだ。
日経平均株価は17000円台を回復したほか、ランチタイムの日経平均先物は下げ幅を縮小し、上海総合指数は堅調地合いとなっているため、ドル・円は午後に底堅い値動きになる可能性はあるが、市場心理が悪化していることから、上昇は限定的だろう。
12時31分時点のドル・円は117円95銭、ユーロ・円は130円81銭、ポンド・円は172円05銭、豪ドル・円は84円72銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・Fリテ<9983>、塩野義薬<4507>、アステラス薬<4503>が日経平均を約59円押し下げ
・投資判断引き上げのレンゴー<3941>、三菱食品<7451>がしっかり
・シャープ<6753>、台湾・ホンハイ傘下で再建の方針決定と報道
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・特になし
<海外>
・16:15 ローゼングレン米ボストン連銀総裁講演(金融規制・監督関連、ケープタウン)
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