前場に注目すべき3つのポイント〜米雇用統計控え慎重姿勢、3月利上げは無理か
[16/02/05]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
5日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:米雇用統計控え慎重姿勢、3月利上げは無理か
■外資系証券の注文動向:差し引き200万株の売り越し
■前場の注目材料:ニコン<7731>の15年4-12月期営業利益はコンセンサス上振れで着地
■米雇用統計控え慎重姿勢、3月利上げは無理か
5日の日本株市場は不安定な相場展開になりそうだ。4日の米国市場ではNYダウが続伸となったが、12月製造業受注指数が予想を下振れたことなどから米国の追加利上げ観測が後退し、為替市場では1ドル116円台に突入している。これが嫌気される流れとなり、シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円安の16815円と大きく下げている。これにさや寄せする格好から、幅広い銘柄に売りが先行することになろう。
売り一巡後は、週末の米雇用統計を控えていることもあり、こう着感の強い相場展開になるだろう。先日の米ADP雇用報告が予想を上回っていたこともあり、上振れとなる可能性も意識される。そうなると、いったん後退した米国の利上げへの思惑が再燃する可能性もある。一方で、予想を下回ってくるようだと、3月の利上げは無理との見方が強まりやすく、一段のドル売りにつながることになろう。
日銀のマイナス金利政策導入による円安効果は続かず、且つ、本格化する決算では下方修正の動きも目立ち始めている。短期資金は中小型株にシフトしやすいが、前場に急騰するものの、後場に入り値を消す銘柄も目立ち始めている。センチメントが悪化傾向にあることで値動きを荒くさせてきており、押し目拾いも慎重にさせそうだ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き200万株の売り越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り2250万株、買い2050万株、差し引き200万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
1月29日(金):360万株の買い越し
2月1日(月):360万株の買い越し
2月2日(火):960万株の買い越し
2月3日(水):1670万株の売り越し
2月4日(木):1100万株の売り越し
■前場の注目材料
・NY原油(31.72、-0.56)、NYダウ(16416.58、+79.92)
・国家戦略特区、ドローンなど10の新規事業計画を認定の方針
・ニコン<7731>の15年4-12月期営業利益はコンセンサス上振れで着地
・三菱重工<7011>客船損失累計1800億円、欧向け納期延長響く
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・09:30 豪・12月小売売上高(前月比予想:+0.4%、11月:+0.4%)
・09:30 豪準備銀行が四半期金融政策報告発表
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