欧米為替見通し:ドルの戻りに期待感、米FRB議長証言後は円売りフローか
[16/02/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は値を戻す展開となりそうだ。今晩24時に予定されるイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長による議会証言は「ハト派」的な内容ならドル反転の手がかりになる可能性があるためだ。証言を受け、リスク回避の反動で円売りフローが観測されることから、ドルは今後116円付近まで値を切り上げるかもしれない。
足元では原油安や世界的な株安など市場の混乱が続いておりリスク回避の動きが強まるなか、イエレンFRB議長による下院金融サービス委員会での議会証言に注目が集まっている。邦銀のある外為ディーラーは、「連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーは『ハト派』的なスタンスに傾いているが、議長自身が市場の混乱に直接言及するかどうか、それによって米利上げは年内に何回ぐらいになるのか、という点に注意したい」と指摘する。
仮にイエレン議長の議会証言が「ハト派」的ならドル売りが強まり、ドル・円はいったん113円台に突入する展開を予想する。しかし、同時に市場の混乱が収束に向かうとの見方からリスク選好的な円売りのフローも出やすくなるため、ドルは反発するだろう。なお、ドル・円の116円付近の水準は2014年10月の「ハロウィーン緩和」以降、約1年3カ月にわたり下値支持線として機能していた。この水準は今後上値抵抗線となる可能性があるため、市場の混乱は収束してもドルの戻りは緩やかになるだろう。
【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・12月鉱工業生産(前月比予想:-0.1%、11月:-0.7%)
・18:30 英・12月製造業生産(前月比予想:+0.1%、11月:-0.4%)
・21:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-2.6%)
・22:30 米下院金融サービス委員会がFRB金融政策報告を公表
・24:00 イエレン米FRB議長が半期議会証言(下院金融サービス委)
・03:00 米財務省10年債入札(230億ドル)
・03:30 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁講演
・04:00 米・1月財政収支(予想:+425億ドル、15年1月:-175億ドル)
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