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心理的にも需給的にも踏ん張り処【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
29日の日経平均は反落。161.65円安の16026.76円(出来高概算24億9000万株)で取引を終えた。G20財務相・中央銀行総裁会議の声明では、「機動的に財政政策を実施する」と明記された。金融安定化への期待のほか、先週末の米国市場では追加利上げ観測が再燃したことで円相場が円安に振れるなか、日経平均は大幅に続伸して始まった。しかし、一時16400円を回復した後は、25日線が上値抵抗として意識された。その後、再び円相場が円高に振れたほか、中国・上海指数が昨年来安値を更新したことが重しとなり失速。後場半ば辺りから下げ幅を拡大させているなか、日経平均は本日の安値で取引を終えた。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの下げに。セクターでは、情報通信、輸送用機器の2セクターが小幅に上昇。一方で、石油石炭、空運が3%超の下落となったほか、陸運、電力ガス、食料品、パルプ紙、倉庫運輸、繊維、金属、海運、鉱業の下落率が2%を超えている。

日経平均はこれまでのもち合いレンジ内での推移ではあるが、G20への期待はそれ程強くなかったとはいえ、マイナスに転じてしまっており、手掛けづらさが窺える。今週は米雇用統計など重要な経済指標の発表を控えていることもあり、これらを見極めたいとするムードも強そうである。今日のところは月末要因からポジションを取りづらい面もあったとみられ、名実共に3月相場入りとなる明日以降の動向が注目される。

価格帯別出来高をみると、現在16000-16200円処で出来高が膨らんでいる。同水準でのもち合いが長期化すれば、次第に戻り待ちの売り圧力が警戒されやすい。抵抗ともなれば、商いの薄い15000円前半レベルへの調整が警戒されてくる。ただし、先週の動きをみても16000円処での底堅さが相当意識されていた。今日は安値引けとなったが、出来高が膨らんでいる16000-16200円の水準を支持線に変えてくることが出来ると、上へのトレンドも強まりやすいだろう。心理的にも需給的にも踏ん張り処である。



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