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欧米為替見通し:ドル・円は弱含み、スーパー・チューズデーを意識

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今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開となりそうだ。米大統領選本選に向け民主、共和両党ともドル高・円安政策に批判的な候補者の指名獲得の可能性が高まっているためだ。また、このところ発表された米経済指標は堅調だが、連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げ期待にはつながりにくく、積極的なドル買いは手控えられるだろう。

米大統領選の予備選は最大のヤマ場となる「スーパー・チューズデー」で、全米11州(民主党はアメリカ領サモアの党員集会と、海外に住む民主党員のための予備選挙が加わる)のうち共和党のドナルド・トランプ氏が6州、民主党のクリントン前国務長官が7州でそれぞれ優位に立っているもようだ。ある邦銀関係者は「本選は民主・クリントン氏、共和・トランプ氏による争いとなるだろう」との見方を示す。両候補ともドル高・円安政策には批判的なことから、市場では米国の次期政権による通貨政策を意識した織り込みが始まる可能性はあろう。

一方、2月26日発表の米2015年10-12月期国内総生産(GDP)改定値は予想に反して上方修正されたのに加え、1日供給管理協会(ISM)製造業景気指数は前月と市場予想を上回るなど、経済指標の上振れが目立つ。4日の雇用統計を控え今晩の2月ADP全米雇用報告(22時15分)が堅調となれば短期的なドル買いは入りやすいかもしれない。しかし先の邦銀関係者は「FRBによる2016年中の利上げ回数はゼロだと思っていた。これから発表される指標が堅調となってもせいぜい1回できるかどうかという程度だ」と指摘。利上げを見込んだドル買いに振れる展開は想定しにくい。

【今日の欧米市場の予定】

・18:30  英・2月建設業PMI(予想:55.5、1月:55.0)
・19:00  ユーロ圏・1月生産者物価指数(前年比予想:-2.9%、12月:-3.0%)
・21:00  米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-4.3%)
・22:15  米・2月ADP全米雇用報告(予想:前月比+18.8万人、1月:+20.5万人)
・24:00  ウィリアムズ米サンフランシスコ総裁講演(経済見通し)
・04:00  米地区連銀経済報告(ベージュブック)
・ブラジル中銀が政策金利発表



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