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来週の相場で注目すべき3つのポイント:3月決算期末、日銀短観、米雇用統計

注目トピックス 市況・概況
■株式相場見通し

予想レンジ:上限17200-下限16500円

来週は、引き続きこう着感の強い相場展開がコンセンサスになりそうだ。日経平均の価格帯別出来高では、16900-17100円辺りで商いがさらに膨れており、同水準での攻防が続いている。今週は3月決算企業の配当落ちが日経平均で130円程度あるとみられている。この落ち分の再投資といった需給要因もあるが、まずは配当落ちの前段階で16900-17100円水準を突破しておきたいところ。

米国では雇用統計の発表が控えていることもあり、前哨戦として意識されやすいADP雇用報告が強い結果ともなれば、利上げ観測にもつながるため、これによる為替変動が意識されてくる。また、29日にはイエレンFRB議長の講演が予定されている。連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ観測が後退したものの、先週辺りには連銀総裁による「早ければ4月のFOMCで利上げが正当化される可能性がある」といった見解が相次いでいた。イエレンFRB議長の講演やADP雇用報告などを受けて慎重姿勢につながるかが注目されそうだ。

また、今週は名実ともに新年度相場入りとなり、新年度入りを意識した資金流入などへの思惑から、先高期待が高まる可能性もある。そのためにも、日経平均の16900-17000円レベルの上値抵抗水準は先にクリアしておきたいところであろう。なお、25日に米10-12月期の国内総生産(GDP)確報値が発表され、季節調整済み年率換算で前期比1.4%増となった。グッドフライデーで市場の反応は週明けになるが、米景気の減速懸念が当初ほど大きくないことが示された格好であり、週明けの日本株市場の支援材料になる可能性が期待されそうである。

もっとも、米雇用統計等を控え、主力処への物色が手控えられるようだと、個人主体による資金は中小型株にシフトしやすいだろう。目新しい材料はないものの、成長が期待されるフィンテックやAI、AR/VR、ロボット、自動運転、ドローンなどの循環物色が続きそうである。また、配当落ちとなる企業においても、より値ごろ感が高まる格好から、中長期的なスタンスでの物色に向かわせる可能性がありそうだ。



■為替市場見通し

来週のドル・円は底堅い動きを続ける見込み。ベルギーでのテロ事件を嫌気して米追加利上げ観測は一度後退したが、複数の米地区連銀総裁が4月を含めた早期追加利上げの可能性に言及した。これを受けてリスク回避的なドル売り・円買いは一服しつつあり、一部でドルを買い戻す動きが観測されている。

この動きは今週も続く可能性があり、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長を含めたFRB関係者から追加利上げを支持するタカ派的な発言が聞かれた場合、ドルの買い戻しは一段と強まる見通し。経済指標では4月1日発表の3月米雇用統計が有力な手掛かり材料となりそうだ。雇用統計内容が予想を上回った場合、4月追加利上げ観測が台頭し、ドルは115円程度まで上昇する可能性がある。



■来週の注目スケジュール

3月28日(月):米個人所得、イースターマンデーなど
3月29日(火):有効求人倍率、米消費者信頼感指数、FRB議長講演など
3月30日(水):鉱工業生産指数、米ADP全米雇用報告、ユーロ圏景況感指数など
3月31日(木):住宅着工件数、米新規失業保険申請件数など
4月 1日(金):日銀短観、中製造業PMI、米非農業部門雇用者数など



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