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新興市場見通し:好需給や成長期待で上昇続く、グローバルウェイなどがIPO

注目トピックス 市況・概況
先週の新興市場は、輸出株や景気敏感株の買い戻しから日経平均がリバウンドを見せるなか、マザーズ指数、日経ジャスダック平均ともに上昇した。マザーズでは前週後半に急伸した主力のそーせいグループ<4565>が上げ一服となったものの、中小型株の成長期待の高まりを背景に、材料株やテーマ株に積極的な買いが入った。なお、週間の騰落率は、日経平均が+6.5%であったのに対して、マザーズ指数は+6.9%、日経ジャスダック平均は+2.9%だった。マザーズ指数は13年5月高値(1083.24pt)を上回り、07年3月以来の水準まで上昇した。

個別では、そーせいグループが週間で0.5%安となる一方、ミクシィ<2121>が同4.8%高、サイバーダイン<7779>が同4.5%高とマザーズ主力銘柄は全般堅調だった。ジグソー<3914>は同19.3%高、アキュセラ<4589>は同32.2%高と大きく上昇した。また、バイオ株や医療関連、越境EC関連銘柄に物色が向かい、マザーズではジェネレーションパス<3195>、グリーンペプタイド<4594>、メディカル・データ・ビジョン<3902>などが軒並み急伸した。反面、ハイアス・アンド・カンパニー<6192>やシリコンスタジオ<3907>などが売られた。ジャスダック主力はクルーズ<2138>が同7.6%高、セプテーニ・HD<4293>が同9.8%高とおおむね堅調だった。また、トリケミカル研究所<4369>、ヤマックス<5285>、シンバイオ製薬<4582>などの上昇が目立った。自動運転関連、AR/VR関連、有機EL関連、土木・建築や防災関連が日替わりで物色された。一方、フジタコーポレーション<3370>やテイツー<7610>が利益確定売りに押された。IPOでは、4月15日にエディア<3935>がマザーズへ新規上場した。ベンチャーキャピタル保有株が多いことが懸念材料だったが、公開規模の小さいゲーム・アプリ関連案件として人気を集め、公開価格を94.2%上回る強い初値形成となった。

今週の新興市場は、マザーズ指数の堅調な動きが続きそうだ。個人投資家の需給は良好で、政策や時流に乗る銘柄への期待も引き続き高く、物色意欲は旺盛だ。相場全体の地合いに連れ利益確定売りが強まる局面でも、マザーズ銘柄には積極的な押し目買いが入り底堅さを見せている。新興市場への海外投資家の資金流入観測なども相場の押し上げ要因となるだろう。

九州地方で地震が頻発しており、株式市場にも重しとなっている。ただ、地震収束後の復興や防災対策などを意識した物色は引き続き見られるだろう。また、SNSやドローン、民泊等も災害時の活用で再び注目されつつある。なお、今週は4月21日にBEENOS<3328>、22日にモバイルファクトリー<3912>などが決算発表を予定している。モバイルファクトリーは前週末に業績観測が報じられているが、主力ゲームの好調推移により大幅な増収増益となるようだ。

IPO関連では、4月19日にグローバルウェイ<3936>がマザーズへ、21日にジャパンミート<3539>が東証2部へそれぞれ新規上場する。グローバルウェイは公開規模が小さく、IPOにおいて人気のウェブメディア運営やクラウド型ソフトウェア提供といった事業内容でもあることから、投資家の関心は非常に高い。一方、ジャパンミートは「肉のハナマサ」など関東圏での知名度が高いが、東証2部案件としては公開規模が大きく、初値の重しとなりそうだ。




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