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欧米為替見通し:ポンドの上値は重い、国民投票まで慎重な見方継続

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今晩の欧米外為市場では、ポンド・円は上値の重い展開となりそうだ。英国の欧州連合(EU)離脱を問う国民投票まで1カ月を切り、投資家はより慎重な動きになりやすいためだ。また、相関性の強い北海ブレント原油の上昇が鈍化する見通しとなっていることも、ポンドの上値を抑える要因となろう。

6月23日実施の国民投票まで1カ月を切り、選挙の行方がより意識されやすい状況になってきた。2月20日に国民投票実施を決定した時点での世論調査ではEU離脱・残留の支持はほぼ拮抗していたが、足元の調査では残留支持が離脱支持を上回る傾向が顕著になっている。英国内の直近の世論調査では、残留支持55%に対し離脱支持は42%にとどまっており、ポンドはやや買いやすい地合い。

ただ、英中銀は5月12日に開催した金融政策委員会(MPC)で、EU離脱の場合は通貨安内需の落ち込みにより成長率低下とインフレ率上昇の可能性を示している。今日18時に予定されている英中銀のカーニー総裁やブロードベント副総裁らによる議会証言ではEU離脱の際の影響を強調する見通しで、積極的なポンド買いは手控えられるだろう。

一方、北海ブレント原油価格は2月には30ドルを下回る水準だったが、足元は節目の50ドルに接近。原油高はポンド押し上げ要因だが、3カ月間で約7割も上昇しており一部で過熱感も指摘される。ポンド・円は2月以降、153-163円のレンジで推移しているが、160円に接近すると売りが出やすくなることもあり、目先は上昇が鈍化するかもしれない。



【今日の欧米市場の予定】
・17:30  英・4月公的部門純借入額(銀行除く)(予想:+64億ポンド、3月:+48億ポンド)
・18:00  独・5月ZEW景気期待指数(予想:12.0、4月:11.2)
・18:00  英中銀のカーニー総裁、ブロードベント副総裁ら議会証言
・22:00  ユーロ圏財務相会合(ギリシャ支援実行を協議)
・23:00  米・4月新築住宅販売件数(予想:52.2万戸、3月:51.1万戸)
・23:00  米・5月リッチモンド連銀製造業指数(予想:8、4月:14)
・02:00  米財務省2年債入札(260億ドル)



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