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欧米為替見通し:ドルは上値が重い、FRB議長の発言や日本の政治情勢を注視

注目トピックス 市況・概況

今晩から来週にかけての欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開となりそうだ。伊勢志摩サミットの共同宣言などは特別売り買いの材料につながらず、目先は日本の政治情勢などが注視されるかもしれない。

26-27日に開催された伊勢志摩サミットでは具体的な材料が提供されなかったことで、今晩のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長による対談での発言に市場の関心は移っている。ドル・円は、110円台は戻り待ち売りが見込まれるものの、20日に付けた110円59銭を上抜ければ「視界は開ける」とある市場筋は話している。

一方、6月1日の通常国会閉幕を控え、目先は日本の政治情勢が材料視されそうだ。自民党関係者によると、衆参同日選挙は見送りの公算が大きい。ダブル選挙を実施した場合、衆院は20議席程度を失うとの内部調査の結果が出たため、安倍晋三首相は参院での勢力拡大につながらないと判断し、同日選の実施を断念したようだ。

また、政府は消費税率の8%から10%への引き上げ時期を先送りする方向で、株高・円安の動きが予想される。ただ、国内証券の外為ディーラーは「すでに織り込んでいる」としており、安倍首相が国会閉幕を受けた記者会見で消費増税先送りを表明しても、ドルの上昇は限定的になるだろう。


【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・1-3月期GDP改定値(前期比年率予想:+0.9%、速報値:+0.5%)
・23:00 米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:95.4、速報値:95.8)
・02:15 イエレン米FRB議長がハーバード大マンキュー教授と対談



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