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欧米為替見通し:ドル弱含みか、米年内利上げに悲観的な見方

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今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開となりそうだ。英国の欧州連合(EU)連合離脱に伴う過度な懸念は一服するなか、次の焦点となっている米利上げについて一段と悲観的な見方が広がっており、ドルには下方圧力のかかる地合いを想定したい。

ドル・円は前日の海外市場で、1-3月期の米国内総生産(GDP)確報値と6月の米消費者信頼感指数が堅調だったことや欧米株高、原油高を好感し、102円83銭まで上昇した。一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル理事は28日にシカゴで講演し、足元で軟調となっている雇用統計を挙げ「雇用創出の勢いがそがれる可能性が(米国経済と金融政策への)懸念要因」と述べた。この発言に関連し、ある市場筋は「英国のEU離脱を受け米利上げ観測が大幅に後退している」とドルの先安観を指摘する。

今晩は21時半に米国の5月個人所得(4月:+0.4%)、5月個人消費支出(PCE)(同:+1.0%)、5月コアPCE価格指数(同:+1.6%)が発表される。パウエル理事は講演で、米国経済は2%前後の成長率で雇用が継続的に創出され、結果として賃金とインフレが上昇するとの見解を示している。しかし、指標が前回を下振れ、こうしたシナリオを後押しできなければドル売りに振れる可能性はあろう。前日みられた欧米株の買い戻しが続かなければ、ドル・円は101円台で推移する展開を予想する。


【今日の欧米市場の予定】
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:+2.9%)
・21:00 独・6月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.3%、5月:+0.1%)
・21:30 米・5月個人所得(前月比予想:+0.3%、4月:+0.4%)
・21:30 米・5月個人消費支出(PCE)(前月比予想:+0.4%、4月:+1.0%)
・21:30 米・5月コアPCE価格指数(前年比予想:+1.6%、4月:+1.6%)
・22:30 ドラギECB総裁(ECB主催討論会出席)
・23:00 米・5月中古住宅販売成約指数(前月比予想:-1.1%、4月:+5.1%)




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