欧米為替見通し:ドルは弱含みか、日銀の政策決定を材料視
[16/07/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今晩から来週にかけての欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開となりそうだ。日米金融政策が焦点。このうち、日銀は追加金融緩和見送りならリスクオフのドル売り・円買いが強まる見通し。また、緩和を実施しても規模が小幅にとどまれば、かえって円買いに振れるリスクも想定しておきたい。
来週にかけては日米金融政策が注目される。米連邦準備制度理事会(FRB)が26-27日に開催する連邦公開市場委員会(FOMC)では、現行の金融政策維持が市場コンセンサス。相場にはすでに織り込まれており、ドル売りは小幅にとどまる見通し。足元では一部で早期利上げ観測が再燃しているため、声明で引き締め時期前倒しの可能性が示されればドル買い要因に。
一方、事業規模20兆円とみられる日本政府による経済対策の効果を高めるとの観点から、日銀は28-29日の金融政策決定会合で、追加金融緩和に踏み切ると期待されている。しかし、日銀内には量的・質的緩和の継続に否定的な意見があり、現行の金融政策維持の可能性がある。この場合、リスクオフの円買いで25日移動平均線(103円78銭)付近まで円高が進むとみる。
ただ、日銀はマイナス金利拡大を見送っても、年間3.3兆円のETF購入枠を拡大するなど別の緩和策を打ち出すかもしれない。その際、内容が好感されば21日高値(107円49銭)を狙う動きが予想される。反面、市場の想定を下回る内容であればかえって失望のドル売り・円買いが強まるだろう。
【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・7月製造業PMI速報値(予想:52.0、6月:52.8)
・17:00 ユーロ圏・7月サービス業PMI速報値(予想:52.3、6月:52.8)
・17:00 ユーロ圏・7月総合PMI速報値(予想:52.5、6月:53.1)
・17:00 欧州中央銀行(ECB)専門家予測調査
・17:30 英・7月製造業PMI速報値(予想:48.7、6月:52.1)
・17:30 英・7月サービス業PMI速報値(予想:48.8、6月:52.3)
・17:30 英・7月総合PMI速報値(予想:49.0、6月:52.4)
・21:30 カナダ・5月小売売上高(前月比予想:0.0%、4月:+0.9%)
・21:30 カナダ・6月消費者物価指数(前年比予想:+1.4%、5月:+1.5%)
・22:45 米・7月製造業PMI速報値(予想:51.5、6月:51.3)
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